中国の18年輸出支援は1300億ドル、他国を傑出=米輸出入銀報告

2019/06/29
更新: 2019/06/29

[ワシントン 28日 ロイター] – 米輸出入銀行は28日に議会に提出した競争に関する年次報告書で、中国政府による輸出支援について、2018年は1300億ドルと他の国を大幅に上回っていたとの見解を示した。

輸出入銀は報告書で「中国は輸出と通商に関する支援について他の国を傑出している」とし、輸出支援に政府全体として取り組んでいると指摘した。

これに対し、輸出入銀は約4年ぶりに完全な融資能力を回復したばかり。完全な融資能力を持っていた直近の年度である14年度は、275億ドルの輸出に対し205億ドルの支援を提供した。直近の年次報告によると、18年9月までの年度は68億ドルの輸出に対し33億ドルの支援を提供した。

輸出入銀は、中国では輸出支援機関などが広域経済圏構想「一帯一路」や「中国製造(メイド・イン・チャイナ)2025」の推進に中心的な役割を果たしており、中国は政府による輸出支援を巡る状況を一変させたと指摘。中国によるこうした動きを受け、他の国は自国の輸出市場を守るために戦略を調整せざるを得なくなっているとした。

その上で「現在は、競争とは単に規模や輸出支援の条件などを示すものではなくなっている。現在は競争は、輸出支援機関だけでなく政府全体がいかに革新的な方策を打ち出せるかに焦点が移っている」とした。

Reuters
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