米のイランタンカー制裁、第三国の人物による燃料補給も対象

2019/09/06
更新: 2019/09/06

[ワシントン 5日 ロイター] – 米財務省は5日、イラン船舶への制裁について、燃料補給を行う第三国の人物も同じく制裁指定を受ける可能性があると警告した。

財務省は、英領ジブラルタルで拿捕(だほ)され、その後解放されたイランの石油タンカー「アドリアン・ダリア」(グレース1から改名)を8月30日に制裁対象に指定している。

米政府はこれまでに、同タンカーを支援することは、米国がテロ組織に指定したイランのイスラム革命防衛隊への支援と見なされるとの見解を示している。米国務省はまた、同タンカーがシリアに原油を輸送すれば、シリアのアサド大統領の「テロを可能にする」と警告している。[nL4N25G00Z]

米財務省外国資産管理局(OFAC)はウェブサイト上の対イラン制裁に関するFAQ(よくある質問と回答)を更新、制裁指定されたイランの船舶について、米以外の人物による燃料補給や燃料補給に関する代金決済は「それ自体が制裁指定されるリスクがある」とした。アドリアン・ダリアなど制裁対象のイランの船舶に関し、米以外の企業や人物に「2次制裁」を科す方針であることを明確にした。

一方、制裁指定された人物が関与していない限り、農産品や食品、医薬品をイランに輸送するイランの船舶への燃料補給を行っても制裁対象に指定することはないとした。

Reuters
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