米議会委員会、中国に天安門事件の死亡者数公開を要求

2020/06/05
更新: 2020/06/05

米議会中国問題執行委員会CECC)は6月3日、中国で1989年6月4日に起きた天安門事件をめぐって声明を発表し、中国当局に対して、事件の死亡者・行方不明者の数などに関する情報を公開し、すべての政治犯を釈放するよう求めた。

CECCの主席である民主党のジム・マクガバン下院議員と共和党のマルコ・ルビオ上院議員は声明で、「(1989年当時)中国で北京など400以上の都市で、学生、労働者や市民が平和的な抗議活動を行い、政府に腐敗の摘発や民主化を求めていたのを覚えている」「悲しいことに、中国当局は天安門広場に軍を投入し、抗議者を武力で鎮圧した。今日まで、中国当局は依然として、武力鎮圧に関するすべての言論や、事件の追悼イベントを取り締まっている」とした。

両議員は、武力鎮圧で死亡した学生や市民の人数を統計し、すべての情報を公開するよう呼びかけ、事件をめぐる言論の自由を保障するよう要求した。同時に、両議員は、中国当局は事件から31年経った今も、自由を求める中国国民を迫害し続けていると非難した。

議員らは、今年、香港政府が中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)を理由に、天安門事件の追悼イベントの開催を禁止したことに言及した。「香港市民の自由・人権がすでに侵害されていることを反映した」との見解を示し、中国当局が「香港国家安全法」の導入で香港の統制を強化することに懸念を示した。

声明は、「われわれは、天安門事件の被害者遺族、中国のすべての政治犯、宗教迫害を受けているチベット人、ウイグル人、高度な自治を求める香港市民、中国の人権派弁護士、信仰の自由を求める団体などと共にいる」と強調した。

ポンペオ国務長官は6月2日、天安門事件の元学生リーダー4人と面会した。米政府の高官が天安門事件の関係者と会談するのは異例なこととみられる。

(翻訳編集・張哲)

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