トランプ大統領は5月30日、中国共産党(中共)が関税協定に違反していると非難した。外部では、新たな争いが重要鉱物の輸出に関わる可能性が指摘されている。トランプ大統領は具体的な措置については明言しなかったが、すでにメディアは米国商務省が中国へのエタン輸出に許可証の申請を求めていると報じている。
ロイター通信によると、米国政府は複数の企業に対し、許可証がない場合には中国への石油化学原料の輸出を停止するよう命じ、以前に発行した一部の許可証も取り消した。これらの貨物にはエタンとブタンが含まれている。
匿名の中国のエタン輸入業者は、すべての輸出が停止されれば、大きな問題になると警告している。中国の輸入業者は、輸出業者が新しい輸出許可証を迅速に取得できるかどうかを注意深く見守っている。
中国は米国のエタンの最大の買い手の一つで、その購入量は米国の総輸出の約半分を占めている。
他の代替供給源を探すか、ナフサなどの石油化学原料に切り替えなければならない場合、企業の運営コストは上昇するだろう。
エネルギー分析会社East Daley Analyticsのアナリスト、ジュリアン・レントン氏は、この措置が続けば、中国の石油化学工場は原料不足に直面し、プロジェクトの停滞を招く恐れがあると警告している。
トランプ大統領は5月30日、ジュネーブで署名した米中貿易協定について、中共が全く履行していないと指摘した。
トランプ大統領は「彼らは我々が合意した協定の大部分に違反した。全文を読めばそのことが分かる。私は彼ら(中国)に対して親切に接し、助けてきた。(当時)彼らは多くのビジネスが停止し、困難な状況にあった。必ず習近平と話し、この問題を解決できることを願っている」と述べた。
5月30日午前、トランプ大統領はTruth Socialに投稿し、中共が協定に署名したにもかかわらず全く履行していないと批判し、「いい人はここまでだ」と決意を示した。
同日、米国通商代表のグリア氏はCNBCのインタビューで「中共は協定履行の進展が遅く、全く受け入れられない」と指摘した。
さらに、重要鉱物の状況について懸念を示し「中共は重要鉱物やレアアース磁石などの物資供給を引き続き遅らせ、妨害している」と述べた。
ロイター通信によると、事情に詳しい3人の関係者が、米国が複数の企業に対し無許可での中国への貨物輸出を停止し、一部の既存の輸出許可証を取り消したことを明らかにした。
影響を受けた製品には、半導体設計ソフトウェア、化学品、ブタン、エタン、工作機械、航空機器などが含まれている。
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