旭化成は9月17日、在職中に同社の機密情報を不正に取得し、中国企業に流出させたとして、元従業員が不正競争防止法違反の疑いで愛知県警に逮捕されたと発表した。
流出したとされるのは「潜在性硬化剤」に関する技術情報で、旭化成は元従業員と流出先とされる中国企業に対し、情報の利用停止や廃棄を求める民事訴訟を提起する方針だ。
旭化成の発表や報道によると、元従業員は在職中、潜在性硬化剤に関する機密情報を不正に持ち出し、退職後に中国の競合企業である山東聖泉新材料股份有限公司(山東聖泉)に流出させたとされる。
その後、中国の競合企業である山東聖泉新材料股份有限公司(山東聖泉)に情報を譲渡したとされる。愛知県警が9月17日、元従業員を逮捕した。
警察庁は、技術流出防止に関する資料で、サイバー攻撃やスパイ工作、経済・学術活動などを通じた技術流出のリスクを警戒し、企業やアカデミアへの注意喚起と防衛策の支援を進めている。
今回の事件は、従業員が社内で保有する機密情報を退職時にどう管理するかという企業の情報管理上の課題を改めて浮き彫りにした。
流出したとされる潜在性硬化剤に関する情報は、旭化成の発表や報道によれば、半導体関連など同社の重要な技術情報とされる
流出先とされる山東聖泉は中国の企業である。旭化成が蓄積してきた重要な技術情報が海外企業へ流出したことによる影響が懸念されている。
一方、旭化成は今回流出した情報について、取引先から預かった技術資料や個人情報は含まれていないと述べ、顧客企業から預かった情報や個人情報の流出は確認されていないとしている。
旭化成は刑事手続きとは別に、流出した技術情報の利用を差し止めるための民事上の対応も進める。同社は「当該元従業員および山東聖泉に対し、当該情報の利用停止と廃棄等を目的とした民事訴訟を提起する予定」と表明した。
民事訴訟では、流出した情報そのものの利用停止や廃棄が焦点となる。機密情報が競合企業の製品開発や製造に利用されることを防ぐことが、旭化成側の狙いとなる。
事件を受け、旭化成は機密情報へのアクセス権限を見直すなど、情報管理体制を強化する方針。退職予定者への対応や教育、新たなITツールによる情報利用状況の把握、機密情報の区分管理などの対策を進める。
【参照ソース】
1、2 旭化成株式会社「元従業員の逮捕について」(9月17日)
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警察庁「技術流出の防止に向けた取組」
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経済産業省「営業秘密管理指針」
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中日新聞Web(逮捕事実および流出先企業に関する報道)
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ロイター通信(逮捕事実および流出先企業に関する報道)
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元文には各ソースのURLそのものが記載されていないため、リンクは推測して補わず「URLの記載なし」とした。
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