発言が市場を混乱させたとして一部投資家の非難を浴びたこともあるバーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が、実際にその発言によって前任者のグリーンスパン氏よりも大きく金融市場を変動させているという調査結果が明らかになった。
今週公表されたこの調査では、経済分析会社マクロエコノミック・アドバイザーズのローレンス・マイヤー氏(元FRB理事)とブライアン・サック氏(元FRBのシニアエコノミスト)が、バーナンキ議長やその他の連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーのスピーチや議会証言の15分前から終了後2時間までの米2年債利回りの変動を追跡した。
その結果、バーナンキ議長は市場に及ぼした影響という点で他を圧倒しており、2年債利回りを27ベーシスポイントも動かしていることが分かった。これは第2位のFOMCメンバーの約3.5倍に相当するという。
2005年にグリーンスパン前議長がもたらした変動幅が第2位の人物の2倍に届かなかったのに比べ、この格差は際立っている。
また同調査は、グリーンスパン前議長も時々無意識に金融市場を激しく変動させたことがあり、FRBの市場との対話には常にリスクがあることを浮き彫りにしている、と指摘している。
[ロイター6月22日=ワシントン]
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