中国の環境汚染状況、経済発展による汚染が深刻

2006年06月07日 09時05分
 【大紀元日本6月7日】中国の国家環境保護総局は5日、「中国の環境保護(1996年-2005年)」白書を発表した。2005年には環境保護規定に厳重違反する鉄鋼、建材、製紙、繊維などの企業2600社余りを閉鎖し、1996―2000年には資源の浪費が深刻で、環境を汚染する小企業8万4000社を閉鎖という。一方、首都の北京では環境汚染が深刻化になり、関係政府部門は自動車利用の自主規制を呼びかけるなどとしている。

 今回公表された白書には、2010年までに主要汚染物質の総排出量の10%削減などを達成するため、従来の経済成長最優先から環境保護との両立へ方針転換すると記したが、実現は難しいとの見方が多い。また、白書では「2020年までに中国の人口は持続的に増加し続け、経済規模は2000年の2倍になる。そのため資源への需要が高まり続け、今後環境保護への圧力がますます強くなる」と指摘した。

 一方、北京市環境保護局は、「無車日」を提唱し、歩行や、自転車、バス、電車などの交通手段を利用するよう呼びかけ、月に一日車を使用しないとの運動を起した。関係者によると、約25万人の車族(北京市現在での自動車数は260万台を超えている)がこの運動に志願参加しているという。

 中国環境専門家の分析によると、北京市の30%の空気汚染は自動車の排気ガスによるもので、すべての車族が月に一日車を使用しなければ、年間で汚染物4.4万トンを削減できるという。2008年の北京オリンピックまでに同市での自動車の台数は350万台に達する見込み、排気ガスによる空気汚染の状況が改善できないのは、概ねの見方である。

 今年1月から4月、北京市が定めた「青空の日」は51日間しかなく、去年同期と比べ16日減少した。

 
 (AFP/Getty Images)

AFP通信の報道では、中国環境規格研究院の2003年の研究結果を引用、「中国では毎年30万人が、室外の汚染が原因で死亡し、11万1千人は室内の汚染で亡くなっている」と報じ、同研究院のチーフエンジニア・王金男氏は、北京で開催したある国際環境会議の席で、「この数字は保守的なデータであり、実際の死亡者はもっと多い」と述べた。

 王金男氏は「室外汚染の主要な源は石炭で発電する電力工場で、そのほかでは工場や、自動車も含まれる。室内汚染の源は、暖房と炊事に使う石炭や、木材、農業廃材である」と説明した。同研究院の調査結果によると、中国の3分の1の都会住民は、2級汚染の都市に住み、約1億2千万人は3級汚染の都市に居住している(同研究院の定めでは、2級汚染は「健康に不良な影響があり」、3級汚染は「非常に危険」だという)、2003年時点で全国341の主要都市のうち、27%は重度の環境汚染にあるという。

 世界銀行の試算によると、中国で毎年約40万人が汚染に関連する病、例えば肺病、心臓病などで死亡するという。

 

 

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