【中国のことわざ】一網打尽

2006/06/02 23:00
 【大紀元日本6月3日】[一網打尽 Yì wǎng dǎ jìn]一網打尽(いちもうだじん)。網を使って、魚をすべて取りつくすの意から、一度に悪人などを全部捕らえること。

 北宋の仁宗の時、宰相呂夷簡が、保守政策を実施して財政難をもたらした。そこで、范仲淹をはじめとする革新グループが、積極的に時弊を正し、新しい政策を推進するために、蘇舜欽を集賢院の校理官(官名)の任に就かせ、上奏官(官名)をも兼ねさせた。

 よって、蘇舜欽はたびたび、仁宗に上奏し、呂夷簡の誤りを指摘した。また蘇の義父杜衍が枢密使(※)の要職で政務を整頓した。しかし、当時の侍従顧問の劉元瑜が、呂夷簡のご機嫌を取るために、蘇舜欽を誣告し、さらに、それによって、杜衍を攻撃した。その結果、蘇は皇帝に罷免され、范仲淹はのけ者にされた。また、革新グループのメンバーのほとんどは連座され、罷免されたり、左遷されたり、地方官の任に就かされたりして、一時期、朝廷には人材が居ないほど酷かった。故に、劉元瑜が呂夷簡に、「私は宰相のために、彼らを一網打尽にしましたよ」と言った。

 「一網打尽」は、今、同類のものを一挙に捕らえつくすこと、または敵を徹底的に粛清することを言う。この諺が生まれた中国では今、警察が悪党どもを一網打尽にするどころか、マフィアと結託して、情報を流し、逃がしてしまうのである。

 出典:宋・魏泰《東軒筆録・巻四》

 (※)枢密使:唐・五代・宋の各時代に、軍政や政治上の秘密事項をつかさどった役所の長官。

(編集・縁修)


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