中国人権弁護士高智晟が拘束され、米国務省、中共当局に抗議表明

2006年08月19日 17時27分
 【大紀元日本8月19日】中国大陸の人権擁護活動家で人権弁護士の高智晟氏は8月15日、山東省で当局に拘束された事件が、中国内外で大きな波紋となっている。米国務院は18日、同氏の拘束について、既に北京のアメリカ大使館を通して、中共当局に「強い抗議を出した」と表明した。

 米国務院スポークスマン・ケーシー氏は18日、定例記者会見で、高弁護士の拘束について述べた。ケーシー氏は同時に、18日に裁判予定の盲人人権活動家陳光誠氏及び彼の二人の弁護士の拘束についても言及、中共当局のこれらの人権活動家、弁護士らに対する拘束は、当局が保証した法治に疑問を持たせたとコメントした。ケーシー氏は、高弁護士および陳光誠の拘束について、既に北京のアメリカ大使館を通して中共当局に強い抗議を出したといい、また、彼らに対する拘束や提訴を撤回、釈放するよう呼びかけた。

 米議会上下院は今年4月、全数投票で中国の人権擁護活動の代表人物高智晟氏を支持する決議案を可決した。

 米国務院のほか、オーストラリア訪問中のEU議会副議長のエドワード・マクミランースコット氏も18日に声明を発表、高氏の逮捕に高度な注目を寄せた。スコット氏は今年5月、法輪功が受けた迫害真相を調査するために訪中した際、高氏と面会する予定だったが、同氏にもたらされるリスクを配慮してスコット氏が面会を諦めたという。スコット氏は、今回オーストラリアの訪問中、豪政府与党と野党が、法輪功を対象した臓器狩りについて調査を展開するという共通認識を得たため、中共当局は国際社会の注目を恐れ、臓器狩り調査団の中国大陸での中心メンバーである高弁護士を拘束したのではとコメントした。

 北京在住の高智晟弁護士は15日、山東省の姉が住む東営市で警察に連行された。姉の家の電話線がその後切断されたため、同情報は16日になって初めて外部に伝えられた。同氏の北京にいる二人の親戚も連行され、高氏の妻も連絡が取れない。

 中国官製メディア新華社は18日、北京市公安機関が「違法と犯罪活動に参加の容疑」で高智晟を拘留と捜査を行っていると報道した。

 高智晟氏は中国大陸では知名度の高い権擁護活動者でもある人権弁護士。貧富の格差と官民衝突が激しい中国大陸では、司法は当局の行政管理手段となっており、民衆の権利が守られていない現状で、高弁護士は絶えず当局の圧力に屈せずに社会的弱者のために無料で仕事を引き受け、人権救済などの活動をしている。特に、当局が気功団体の法輪功に対し厳しい弾圧を行っているが、同氏は迫害されている法輪功メンバーのために弁護し、彼らの人権問題について中共の最高リーダー層に多数の公開書簡を送り、当局の法輪功迫害政策を厳しく非難した。今年3月に法輪功学習者を対象とした臓器狩りの告発がメディアで報道されたことで、高氏はこれまで自身が行った迫害調査の経験から臓器狩りが真実であると証言し、同件に関する調査団への参加を即座に表明した。

 同氏は現在、大陸の民衆に中国の良心的な存在と正義の灯台と見なされている。中共内部の激しい党閥闘争で、党と軍部の上層部には彼を支持する人も少なくないという。

 分析によると、高氏の逮捕は、直接には18日の山東省の盲人人権活動家・陳光誠氏の裁判について、高氏の自由を制限するための行動であるが、人権擁護活動家に対する全国規模の取り締まりを開始する可能性もあるという。

 また、高氏の拘束と最近「江沢民文選」の出版は、法輪功迫害政策を決定した前国家主席・江沢民の影響力が再び党内で強まり、これまで高弁護士を支持してきた上層部の力が弱くなっているという中共上層部の内部闘争の表れであり、中共上層部の法輪功に対する迫害政策が新たな段階に入ったとの見方もある。

 一方、大紀元コラムニスト章天亮(チャン・テンリャン)は、中共当局が高弁護士を拘束した経緯は、今月始めに中国東方航空公司の機長が米国での避難申請したことで、中国大陸で起きている共産党脱党ブームが国際社会に暴露されることを恐れている見解を示した。中国大陸での共産党脱党運動のもっとも影響力のある促進者である高氏の影響力を懸念し、今回の拘束に至ったのだという。

 現在、「中国の良心を返せ」をスローガンとする高氏の救援活動は、すでに中国内外で展開されており、中国国内のみならず世界規模の大きな人権問題に発展する傾向がある。未来民主中国の青写真を構築する組織「未来中国論壇」は18日、共産党関連組織から脱退する行動で中共当局に圧力をかけ、高弁護士を救出するようと中国大陸の民衆に呼びかけた。
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