【バンクーバー通信】蘇る中国の伝統文化

2007年01月30日 00時52分
 【大紀元日本1月30日】あけましておめでとうございます、、、には、もうちょっと遅いし、旧正月の新年快楽(シンネンクヮイラー標準中国語)や恭喜発財(ゴンヘイファッツォイ広東語)にはちと早すぎる今日この頃です。どちらにしても、今年もバンクーバーから新鮮で、役に立つ、おもしろい話題や情報をお届けしたいと思っていますので、宜しくお願いいたします。

 今回は、当地の日本語新聞「バンクーバー新報」2007年1月18日号の記事を転載して、皆様にご紹介いたします。

〔バンクーバー新報2007.1.18〕*****************

 1月3日、クイーン・エリザベス・シアターにおいて、新唐人全世界華人新年祝賀祭(Chinese New Year Spectacular)が2007年の幕開けを飾った。さまざまな時代、さまざまな民族の芸術を見せる舞台は、中国文化の豊かさと洗練を感じさせ、大勢の観客を魅了した。

中国文化の多面性
 2004年にスタートした同祝賀会は、例年、華麗な中国の伝統文化を現代に蘇らせ、世界中に贈り届けている。2007年の世界ツアーはバンクーバーがスタート地点。その後、ニューヨーク、ワシントンDC、東京、台北、パリなど、世界28都市での公演を予定している。主催は華人向けテレビ局の新唐人電視台(※)。

 昼夜2回行われたバンクーバー公演には、5000人以上の人が詰めかけ、大盛況となった。オープニングは「誓約」。天界の住人が人類を救うために降りてくるという、神話的なステージだ。天使達は、バレエを思わせる軽やかな動きで舞いながら、「誓約」の文字を掲げる。
「誓約」の一場面(Photo by EPOCHTIMES.COM)



 「雪山の白い蓮」は、チベットが舞台となっている。雪を戴くチベットの山々の高みに咲き、不思議なパワーを秘めた白い蓮。踊り子達の衣装はチベット、モンゴルの伝統的な衣装だそうで、動くたびに舞う長い袖が優雅だ。
「雪山の白い蓮」の一場面(Photo by EPOCHTIMES.COM)



 こうした中国の文化的多様性を示すパフォーマンスも、今回のプログラムには多く見られた。「満州族宮廷の女性達」もそのひとつ。満州族は清王朝を建てた民族だが、その豪奢な宮廷をバックに、女性達が優雅で洗練された踊りを披露する。底の厚い独特の靴が、踊りに可憐な動きを加えている。この靴は、纏足の風習のない満州族女性ならではのものだと言う。またきらびやかなヘッドドレスは、“ラストエンペラー”溥儀の妃・婉容や、西太后の衣装を彷彿とさせた。
「満州族宮廷の女性達」の一場面(Photo by EPOCHTIMES.COM)



 西域の敦煌を舞台にした「敦煌の夢」は、洞窟で仏像を作っていた仏師が、居眠りをしているうちに仏像達が動き出し、そこから創作のインスピレーションを得るという筋書き。仏像達の幻想的な踊りのバックでは、石窟に安置された無数の仏像の動くさまがスクリーンに映し出されていた。

 西域といえば、唐詩にもよく詠われた地域。そのなかでも有名なのが王維の「元二の安西に使いするを送る」であり、最後の「西のかた、陽関を出ずれば故人無からん」の部分は名高い。その名詩をバイオリン、ギター、ベースのアンサンブルで表現するというユニークな試みもあり、会場を沸かせた。

“伝統的”ムーランの登場
 中国の伝統的なヒロインも登場した。昨年も好評を博した「ムーラン」だ。ディズニー映画で有名になったが、男勝りでおてんばな北米版ムーランと違って、本来のムーランは年老いた父に尽くす孝行娘。父の代わりに男装して戦場に赴き、勇敢に戦って勝利をもたらす。父をいたわるしとやかな動きと、戦場での勇敢な姿の対比が印象的だった。

 現代中国の一面を表すパフォーマンスとして、法輪功学習者への中国当局の弾圧を描いたステージや歌も行われた。「因果応報」は、女性学習者が警察の手で捉えられるが、彼女の精神は抑圧されず、やがて報いを受けるというストーリーだ。新唐人電視台は法輪功問題についても積極的に報道しており、祝賀会のパンフレットにも、法輪功が禁止になった経緯についての説明が記されていた。

 ラストを飾ったのは、「太鼓の響き」。故宮を思わせる壮大な宮殿をバックに、きらびやかな太鼓を持った踊り子達が、静から動へと舞台上に広がる。華やかな太鼓の音が、2007年の明るい幕開けを象徴するかのように響き、会場は盛大な拍手に包まれた。
「太鼓の響き」の一場面(Photo by EPOCHTIMES.COM)



(取材 宗圓由佳)

(※)新唐人電視台(New Tang Dynasty Television)
 華人向けの中国語番組を放送する、非営利・独立系のテレビ局。「客観的で正確な情報提供」を旨とし、人権問題などの報道にも力を入れている。世界にネットワークを持ち、本社はニューヨーク。
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(バンクーバー記者=春馨)

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