台湾衛生署:台湾患者の渡航臓器移植、9割が中国

2007年02月14日 10時01分
 【大紀元日本2月14日】台湾衛生署はこのほど、海外で臓器移植を行った患者に対して抜き取り調査を行い、9割が中国大陸で手術を行ったことが分かった。その内、腎臓移植の6割が広東省で、肝臓移植の5・3割が河北省で行われたという。法輪功迫害真相聯合調査団(CIPFG)アジア支部の副支部長、邱晃泉・弁護士は、「中国の臓器の出所に大いに問題があること、それらの臓器は死刑囚や、迫害を受けている法輪功学習者からであることを台湾民衆に知らせなければならない」と強調した。

 *海外における臓器移植は9割が中国で行われている

 台湾榮民総医院移植外科の龍藉泉・主任は、医師の立場で、倫理問題において、患者に対して、中国への臓器移植は勧められないとの意見を示した。龍医師は、台湾のように透明な臓器提供分配システムと正式の書類提出ができるのと異なり、大陸側は臓器の供給源に関する公的制度がなく、証明資料の提出もできないと指摘した。龍医師は「大陸側はかれらの運用方式があるが、しかし、誰もその運用方式は知らないのだ」と強調した。

 一方、台湾では臓器を待つ患者数が増加しており、臓器提供移植登録センターの統計によると、2006年末までに、台湾全土における臓器移植の待ち患者の累計が7079人で、その内、腎臓移植患者は6253人、肝臓移植患者は677人であることに対して、提供者はわずか165人という。

 台湾衛生署は少し前に、移植医学会秘書長で、台湾大学外科主治医の胡瑞恆・医師に海外における臓器移植患者の調査を依頼した。胡医師は、海外で腎臓移植を行った患者400人および肝臓移植を行った患者225人に対して、生存率、連絡ルート、移植手術場所、費用および満足度について調査分析を行い、初めての海外における臓器移植の全国的調査報告書が完成した。

 調査結果によると、腎臓の移植は85%が中国大陸地区で行われ、0・25%がインド、0・25%ががフィリピンで、14・5%は未回答である。また、大陸での腎臓移植は6割が広東省で、1割が四川省で、1割近いが江蘇省、河北省等が分かった。

 一方、海外における肝臓移植手術は92・89%が中国大陸で、0・44%が米国、0・44%が香港、0・44%ががタイで、5・78%が未回答となっている。大陸での肝臓移植は5割が河北省、3割が広東省、1割未満が江蘇省等病院で行われるという。

 *大陸臓器の出所に厳重に注意すべき

 昨年10月、カナダ独立調査団のデービッド・キルガー氏(カナダ政府元大臣)およびデービッド・マタス氏(国際人権弁護士)は台湾を訪問した際、台湾人民に対して、2人が調査した中国における生体臓器狩りの調査報告に関心を寄せるよう呼びかけた。報告の中では、相当な数に上る移植にされる臓器の出所が、迫害されている法輪功学習者由来の可能性が高いことを示唆した。

 CIPFGのアジア支部メンバーで、台北榮総医院医学研究科の郭正典・主任は、中国大陸における臓器提供の習慣は台湾より保守的であるとし、死者に対して完全な遺体を保つ観念を持っており、沢山の臓器を外国人へ提供することと、死刑囚および監禁された法輪功学習者に由来するものであることについて、人権を反しているかどうかを直視すべきであるとの見解を示し、各界へ重視を呼びかけた。

 CIPFGアジア支部部長、頼清徳・台湾立法委員は、台湾において、今後海外で臓器移植を受ける際に、民衆は出所不明の臓器は受け入れてはならないとし、病院側では使用臓器が本人の意思表示、または家族の同意を得ているかどうかの確認が必要とする規範作りおよび法律修正を検討する方針を明らかにした。

 一方、民衆は大陸の臓器移植病院との連絡ルートについて、腎臓移植患者の中では5割ほどが患者間での紹介で、4割が医師よりの情報だとし、6・8%は仲介業者を通じて行ったという。また、肝臓移植患者の場合は、8割が患者間の紹介で、1割が医師よりの情報提供であり、約1割が仲介業者を通じたという。

 前出の邱・弁護士は、法律改正のほか、人々は道徳観念の調整も必要だと主張した。邱・弁護士は「見てみぬ振りをしてはならない、利己的になってはならない」とし、海外臓器移植に関係するすべて人は、大陸の臓器由来に問題があることを知っておくべきだと強調した。

 邱・弁護士は、医療関係者に告知し、民間、メディア関係を通じて情報提供のほかに、政府は予算を組み宣伝導引を行うべきだと強調した。邱・弁護士はさらに、2008年の五輪を前に、世界の人々、各国政府、スポンサーやスポーツ競技者たちに対して、中国の人権問題にもっと関心を寄せることを呼びかけた。同弁護士は「生体から臓器摘出を行い、死刑囚から臓器摘出を行っている場所で、五輪の開催は許してはならないのだ。さもなければ、参加する人々全員が共犯になってしまうのだ」と主張した。

 
(記者・林采)


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