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程暁農:温総理訪欧、経済問題は相変わらずの空論

 【大紀元日本2月6日】 中国の温家宝・総理は、1月27日以来、欧州各国を訪問している。スイスにおいて、温家宝は、中国大使館職員や華僑、華人の代表と接見し、今回の訪問で、欧州人民や各国政府に、中国の現在の状況を紹介すると説明した。その際、中国経済も、今回の国際金融危機において重傷を負ったが、将来の状況には、依然として自信に満ちていると強調した。

 これに対し、《当代中国研究》編集長で、著名な経済学者である程暁農は、記者の取材に対し、温総理の自信の根拠について、詳細な分析を行った。

 30分の講話の中で、温総理は、中国経済情勢に対する彼の“自信”の根拠として、次の三点をあげた。第1が、“中国の金融は、基本的に安全かつ健全”ということである。彼によると、中国は、金融改革への着手が比較的早く、銀行の不良債権が既に切り離されており、これが、今回の金融危機の衝撃を緩和したのだという。

 温総理のコメントについて、程暁農は、実際のところ、中国の銀行の不良債権は、真に消失したわけでは決してないという。

 程暁農:例えば、ある人が借金をして、その借金を親戚に押し付けて、私には借金はないと宣言するようなものです。しかし、中国の銀行の不良債権については、政府はこのように処理しているのです。いくつかの資産管理会社を使い、不良債権をそこに留めているのです。これによって、銀行の帳簿上、不良債権比率は大幅に減少したように見えるのです。しかし、いま、中国では、再び、不良債権比率が上昇する局面が発生しています。その上、多くの企業が倒産しており、ひいては、外国企業までもが、中国において多額の借り入れをしています。こうした状況の下、中国の銀行は、不良債権増加の新たなサイクルに入っているのです。

 中国は、土地が広く、人が多い。都市、農村の発展は均衡しておらず、中西部の農村においては、開発の余地が依然として大きい。このため、中国には広大な市場がある。これが、温家宝の自信の第2の根拠である。

 程暁農によると、温家宝の今回の決まり文句は、一見正しそうに見えるが、実際はそうではないという。

 程暁農:現在、中国国内で常に論じられている重要な話題は、内需の不足です。すなわち、十数億人の人口による消費が、この国の経済を牽引できないのです。原因は非常に簡単です。中国の80、90%を占める民衆の収入が低すぎるのです。彼らは、基本的な生存を維持する以外に、消費に回すお金が余り無いのですが、それでどうやって需要があると言えるのでしょうか。温総理が中国人は数が多いと語りましたが、人口が多いのに内需がないというのは、人々が貧しいということです。温家宝の推理が正しくないのは明らかです。

 温総理が第3に強調したのは、中共政府が採用した内需拡大策は、インフラ

 施設の強化に、技術進歩と産業の振興を組み合わせることである。

 これに対し、程暁農は次のように語っている。

 程暁農:“技術進歩、産業の高度化”は、実際のところ、1980年代初めから言われてきた話です。問うべきなのは、改革開放が始まって30年が経過し、中国が、無数の製品を世界に輸出しているのにもかかわらず、自身の独立した技術によって新製品を開発し、市場でブランドを打ち立てることのできる企業が未だに1社も現れないのはなぜか、ということです。

 中共政府の政策が実現した状況は、実際には、地方政府が北京に通い、様々な投資プロジェクトをでっち上げて、中央政府からお金を引っ張ることでした。これは、本当に発生したことです。

 したがって、この問題については、空論を語るのではなく、政府の責任を問うべきなのです。中国政府は、朱鎔基から温家宝まで長い年月が経過していますが、企業の質はますます劣化しているのはなぜなのでしょうか。このことから教訓を汲み取ることができず、結果をもたらした原因を直視し、分析できないのなら、何を根拠に、新たな技術進歩、産業の高度化を論じることができるのでしょうか。

 
(希望之声記者:秦越・茜文、翻訳:飛燕)


 (09/02/06 07:15)  





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