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2009年9月、浙江省江山市賀村鎮住民らがセメント工場の汚染に対して抗議デモを行った。(写真=関係者提供)

集団抗議事件急増 中共中央、新たな安定維持策を整備

 【大紀元日本9月16日】中共高層のための政府系政情専門週刊誌「瞭望」の9月最新号によると、今年上半期、全国各地で集団抗議事件が頻発、特に政府機関を襲撃する500人以上の暴力事件が急増し、その数は例年同期よりはるかに上昇している。これまで集団事件が最も多かった2005年を超え、「社会の安定に大きな衝撃を与えている」という。この「厳しい情勢」に迫られ、中共中央は最近、一連の新しい治安措置を講じ、新疆の安定と60周年式典の成功を政権維持の最優先課題としているという。

 新華社が発行する「瞭望」は、政情を内部的な視点で伝える中共高層のための週刊誌で、9月最新号の「社会の安定を維持するための新たな対策」と題する報道文では、集団抗議事件急増の原因として、経済不況による企業の倒産、リストラの補償、農村の土地強制収用などを挙げている。

 この記事では、今年上半期の集団事件の具体的な数字には言及していないが、「500人以上の集団事件にもっと注意すべきで、特に一部の地域で発生した重大集団事件は、規模が大きく、原因は複雑で、手段は強行で破壊的である。党と政府機関を襲撃するなど対抗的な行動を取り、社会の安定に重大な衝撃を与えている」とその重大さを警告している。

 それに対して、中央高層は、新たな部署を作り出して、60周年式典の成功及び新疆の社会安定を2大最優先課題としているという。高層からのメッセージでは、「新中国設立60周年の際、各地各層の幹部は、党が国家政権を設立するために払った辛い努力と巨大な代価を回顧し、人民政権を我が代で固め発展させるために真剣に考えるよう」強調されている。

 特に、60周年式典を成功させるために、北京オリンピック開幕式の治安経験を参考にし、「内に対して厳しく、外に対して緩めにする」こととし、一旦事件が発生したら、「速やかに現場に入り、最短時間で対応して事件を沈め、激化と蔓延を防ぐ。また、速やかに情報を発信し、主導権を握って世論をリードする」、「犯罪者に対しては、法に従い厳しく対処する」よう通達した。

 「瞭望」の報道によると、北京市内はすでに全市民を動員し、治安策を細分化している。また、北京を囲む河北、天津、山西、内モンゴルなどの6省についても、首都を保護する「護城河」プロジェクトを起動し、各不安要素を現地で抑え、首都の安全のためのクッションの役割を果たす準備ができているという。

 同誌は、今年1月に、新華社地方のトップ及びベテラン記者3人による会談と調査研究の形でまとめた、2009年は集団事件の多発年と予告する記事も発表した。2009年は、金融と経済面の不安が社会と政治面に転換し、社会におけるあらゆる衝突が爆発し、共産党政権は1989年の天安門事件以来最大の危機に直面すると、中央高層に警告を出している。

 同記事によると、2008年11月、北京市で発生した、給与支給を要求する出稼ぎ農民の集団抗議事件数と参加者数は、前年同期と比べそれぞれ1・5倍と1・3倍に増えたという。

 また、中国政府の統計によると、2008年だけで8万件の集団抗議事件が発生し、1993年に比べ10倍以上に上ったという。これらの集団抗議事件発生の主な原因は、経済不況による企業の倒産、リストラの補償、農村の土地強制収用、強制立ち退き、財源分配の不均等、社会福利の不健全、政府関係者の汚職腐敗などが挙げられる。

 自由アジア放送(RFA)の報道によると、今年8月、陜西省鳳翔県長青鎮孫家南頭村など複数の村で、約千人の児童の鉛中毒事件に対する数千人規模の集団抗議デモが発生した。地元当局は鉛の汚染元である東嶺公司と行った調査結果を発表し、県区環境保護監視関係者に職務の怠慢があったことを明らかにした。

 これに対して、当局は解決方法として、住民らに引っ越すことを提示した。しかし、当局は住民に対して、現在の住宅を減価償却した金額を新しい住宅に充当し、不足分は住民が支払うなどと命じたことから、住民らが猛反発した。被害を受けた4つの村の村民は、鉛の汚染と強制立ち退きに反対するために何度も抗議デモを行ったが、その都度警察に追い払われたと、地元住民の曹林倉さんは話した。

 曹さんはさらに、検査を受けた14歳未満の子どもたちは、一部が入院しており、一部は自宅療養している状況にあり、当局から強制的に立ち退きを求められたら生活する術もなくなると、怒りを覚える住民が大勢いると明らかにした。

 一方、四川省自貢市旗郷の人権活動家・劉正有氏は、中国では弱小集団が意見を述べる場がないため、政府関係者が民衆の権益を侵したとしても、民衆の訴えは許されないと指摘している。また、直訴する人はいつでも当局に逮捕され、または追い払われることから、民衆は町に出て集団抗議を行わざるを得なくなったと説明。

 劉氏は、「中国で大規模な集団抗議事件が現れたのは、システムマチックな対話機構が伴っていないからだ」と指摘した。また、「中国は人権の問われない国だから、それによって政府の権力至上状況をもたらした。さらに、不健全な法制に加え、民衆の人権を無法の限りに踏みにじるのだ。これはまさしく犯罪行為である」とし、中国が集団抗議事件の頻発を防ぐためには、民衆と政府間にシステムマチックな集団対話機構を構築すべきだという考えを示した。

(報道・余靜、趙MJ)

 (09/09/16 05:00)  





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