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抗菌性石けんでの手の洗い過ぎに注意(Scott Olson/Getty Images)

幼少期の清潔すぎる環境は成人後の疾病リスクを高める

 【大紀元日本1月12日】

 子どもに泥遊びをさせたり床に落ちた食べ物を食べさせたりすることは、成人してから心臓病などの病気にかかりにくくなる可能性があるとの研究が、2009年12月、英学術専門誌「英国王立協会紀要 (Proceedings of the Royal Society)」(電子版)に掲載された。

 小さい時から、「汚いから、手を洗いなさい!」と親によく言われた。とにかくバイ菌はよくないものだという印象は誰もが思っている。しかし、12月号の米生物医学誌「ネーチャー・メディシン(Nature Medicine)」の記事では、皮膚に付着している細菌は必ずしも有害なものとは限らず、逆に人体細胞の修復に役に立つと発表している。

 さらに、米カリフォルニア大学(UCSD)サンディエゴ分校の研究チームは、皮膚によくみられるブドウ球菌の培養にネズミと人間の皮膚を用いた。チームは、皮膚に擦り傷や切り傷があった時に、身体の免疫システムが自然と非常に活発になり、傷口が赤く腫れあがるが、まさにこの時にブドウ球菌は免疫システムの過剰反応を抑え、さらにアレルギー反応が現れるのを抑えることができることを発見した。

 一方、シカゴ大学での研究も、抗菌用石けんの使い過ぎは人間の免疫システムのバランスを崩し、過剰な炎症反応を引き起こして、高血圧、心臓病及び脳卒中発生のリスクが高まると示した。

 米ノースウエスタン大(Northwestern University)のトーマス・マクデイド(Thomas McDade)准教授(人類学)は「幼少期に非常に清潔で衛生的な環境にいると、成人してから炎症を起こしやすくなり、多様な疾病にかかるリスクが高まる可能性があることが分かった」 と説明している。

 最近子供が泥だらけになって遊んでいる姿をあまり見かけない。 親が衛生面を気にして泥遊びをさせたがらないからだ。 しかし、子供の健康という面では過度に清潔にし過ぎるのも良くないという。 擦り傷や切り傷で皮膚が傷ついた時に自然治癒しようとする力が弱まってしまうのである。 人間の皮膚には本来多くの細菌が生息していて、傷を負った時にはこの皮膚に生息する細菌がガードして、炎症や腫れが悪化するのを防いでくれる。 ところが常に清潔でバイ菌に免疫のない子供たちは炎症がひどくなりがちなのだそうだ。 研究の結果、後天的なアレルギーについてもその関連性が指摘されている。

(翻訳編集・羽後/豊山)


 (10/01/12 05:00)  





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