THE EPOCH TIMES

乗務員が乗客を殴打死 鉄道部への怒り再燃=中国

2011年09月29日 07時13分
 【大紀元日本9月29日】事故続きの中国の鉄道で、今度は傷害致死事件が起こった。26日早朝、広東省深センから安徽省合肥に向かう列車内で、乗務員による傷害致死事件が発生し、乗客1人が死亡した。国内メディア各社が27日に報じた。

 事件は26日深夜0時ごろ、同K256列車が南昌駅(江西省)に到着した際に起こった。乗客の1人が乗務員と座席をめぐって争いになり、もう1人の男性乗客がけんかの仲裁をしようとしたところ、乗務員3人に殴られた。3人のうちの1人は列車長だ。

 「隣の車両から1人がやってきて、(仲介者の)首を押さえつけて殴り続けた。一発はこめかみに当たった。乗客を殴ったのは車内で飲料販売する店員。彼を含む3人がその乗客を殴っていた。1人は列車長の制服を着た人。もう1人も乗務員の制服を着ていた」。中国経済網は同車両に乗り合わせた頼さんの証言を伝えた。「殴られた乗客はその場で動かなくなり、乗務員3人はそれを見てその場から立ち去った」

 他の乗客らはその後すぐさま救急車を呼んだが、救急隊員が到着した時には殴られた乗客はすでに死亡していたという。

 事件をめぐって、同じ車両に乗り合わせた乗客ら約20人が、事件の詳細を証明する署名入りの文書を作成した。「乗務員が乗客を死なせたことに憤怒する」と、署名した1人が証言書類を用意した動機を話した。

 中国では温州高速鉄道追突事故後、鉄道部への国民の批判が高まっていた。今回の傷害致死事件が起きた後、鉄道部はそういった批判をかわすため、死亡した男性は鉄道関連会社の職員であることを強調し、一般乗客として乗車していたという事実を揉み消そうとした。一方、事件の容疑者の列車長ともう1人の乗務員はすでに刑事拘留されている。

 今回の事件は上海地下鉄追突事故と同じ27日に報じられたため、インターネット上では鉄道部(省)や社会の理不尽を憤慨するコメントが殺到した。「飛行機に乗ろうとすると、遅延かキャンセルに遭う。列車に乗ろうとすると、追突されるか乗務員に殴られ、殺される。バスに乗ろうとすると、道路の沈下や崩壊に出くわす。車を運転すると李双江の息子にぶつけられ殴られる(最近起きた著名歌手の息子の暴行事件を指す)。地下鉄に乗ろうとすると、進行方向を間違えるか追突される。徒歩でも、李剛の息子に轢かれる。仕方なく家にいると、今度は取壊し屋がやってくる」。ペンネームwawanyi1は、現在の中国社会の行き場のなさを嘆いた。

 また、中国では黒社会の組織の頭が「黒老大」と呼ばれることをもじって、鉄道部の官僚を「鉄老大」と呼んでいる。その横暴な振舞いに対する人々の不満は、一時的なものではない。「さすが鉄老大、やることが黒老大とそっくり」などといった鉄道部への非難の声が中国全土から聞こえる。

(翻訳編集・張凛音)


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