スペイン裁判所、中国前国家主席らに対しジェノサイド罪で捜査開始

2006/01/15
更新: 2006/01/15

【大紀元日本1月15日】スペイン・マドリード国家裁判所裁判所は、10日中国前国家首席・江沢民容疑者、李鵬容疑者、及びその他の中共政権の高官など7人に対するチベットでのジェノサイド罪の告訴を受理し、捜査を開始すると発表した。告訴人はスペインにある複数のチベット支援団体。駐マドリードの中国大使館は「詳しい状況は分からない、進展を見て対応する」と回答した。米国VOAが報じた。

去年の6月、スペインの「チベット支援委員会」などの三つのチベット支援団体は、裁判所に中共政権の前指導者らがチベットで弾圧を行ったとして、ジェノサイド罪、人道に反する罪、拷問罪とうを理由として告訴したが、9月には告訴が却下。その後10月にはスペイン憲法裁判所は、外国におけるジェノサイド罪につき普遍管轄を認める判断を下した。

本件告訴事件に関して、裁判所は捜査を行った上、中共政権に対し、被告人の逮捕、証拠物の押収などを要求できるという。

駐マドリードの中国大使館のスポークスマン・藍虎氏は、「新聞でこの事を知った。裁判所からの連絡はない、詳しい状況は把握できていない、事態の進展を見て対応を講じる」と発言、中国外交部はすでに関連ルートやメディア報道でこのことを了解した可能性が高いという。

スペイン「チベット支援委員会」の責任者・カントス氏はメディアの取材で、裁判所が告訴を受理したことに安堵な表情を見せながらも、これらの中共指導者に刑罰が下される可能性は非常に低いとの見方を示し、この事件を通して、中共政権がチベットで行ってきた残虐行為を国際社会に知ってもらうことが願いであると語った。

スペイン裁判所は前チリの独裁指導者・ピノチェットを指名手配とし、スペインへの身柄渡しを要求したことがある。

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