THE EPOCH TIMES
新疆地区の人権侵害

広島の1300倍、実験場となったウイグルで核汚染被害 臓器収奪も

2016年10月17日 10時47分

 東京都内で16日、日本ウイグル協会による「中国・核の脅威シンポジウム」が開催された。核実験による影響について、医師、英国のジャーナリスト、キルギスタンの科学者らがそれぞれの専門分野から解説した。

 登壇した科学者は、新疆ウイグル自治区では、広島に落とされた核爆弾の1300倍以上の規模の水素爆弾が32年間の合計で投下されたと指摘。このため、現地住民には白血病などガン増加、障害児が生まれる確率の増加などが確認されているという。また、中国問題に詳しい米国人ジャーナリストは、中国共産党による「民族浄化」政策により深刻な人権侵害を被るウイグル民族は、強制的な臓器収奪「臓器狩り」のターゲットにもなっていると明かした。

中国核実験 潜入調査した医師の証言

 核実験被害について、これまで一度も外部団体の科学的調査は認められていない。ウルムチで外科医の経験のあるアニワル・トフティ(Enver Tohti Bughda)氏が英国のジャーナリストに協力し、1998年、現地に潜入。周辺住民や子供たちへの障害の実態が暴露された。

 同シンポジウムで放送された核の被害を伝えるドキュメンタリー「Death of Silk Road(死のシルクロード)」(英Channel4、1998年作製)によると、1964年に始まった核実験により、放射能汚染で白血病をはじめとするガン患者が急増、先天的な障害を持つ子供が生まれる確率が不自然に上昇した。現地の医師らが匿名で「明らかに被ばくによる影響だ」と明かしている。

 

核実験の主たる地となった、新疆ウイグル自治区南東部ロプノール上空写真(wikimedia commons)

 同番組にも登場し、16日のシンポジウムにも登壇したトフティ氏は、中国で90年代まで医師として働いていた。核実験について暴露したため、亡命を強いられて、英国に移住。トフティ氏が引用したデータによると、新疆ウイグル自治区における核実験により、19万人が死亡し、100万人が放射能で汚染被害を受けたという。

 なぜ新疆ウイグル自治区は核実験の地となったのか。それには、中国共産党の「民族浄化」にある。共産党のイデオロギーに適応しないイスラム文化を持つウイグル民族に、言語制約、人口抑制、働き口や教育のコントロールなど、同民族の人権を徹底的に排斥し、軽視された。「人として扱われなかったウイグルの人々は、その地を実験場に選ばれてしまった」とトフティ氏は述べた。

 実験地のロプノールは、何年も雨が降らない砂漠である。核実験で放射能汚染した塵や土ぼこりは風に運ばれ、欧州、米国、日本にも届いているとの記録がある。「核実験を行ったとき、日本(や他国)が抗議声明を出すのは、放射能で汚染した塵が飛来してくるからだ。これは体内に取り込まれれば排出されることはなく、ガン発生の原因となる」と語った。

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