米最高裁、政治色強まっているとの批判にロバーツ長官が反論

2019/09/25
更新: 2019/09/25

[ニューヨーク 24日 ロイター] – 米連邦最高裁判所のロバーツ長官は24日、最高裁の判断は政治色が強まっているとの見方を否定し、最高裁は党を超えたつながりにより判決を導き出すと主張した。

ロバーツ氏はユダヤ教礼拝堂でのスピーチで、二極化した政治環境の中で生活していると、すべてをそうした意味合いでみるようになると指摘。ただ、それは、法廷における我々のやり方ではなく、われわれの判決もそうではないと強調した。

ロバーツ氏は昨年11月、トランプ米大統領が、不法移民対策を認めない判決を下す判事を「オバマ系判事」と非難したことを受け、「オバマ系やトランプ系、ブッシュ系、クリントン系といった判事はいない」と反論した。

また、8月には少数の民主党上院議員が、判事が審理に同意した銃器に関する訴訟について裁判所に文書を提出、最高裁が政治に影響され過ぎていることを示唆した。

現在最高裁判事は、9人中5人が保守派。ロバーツ氏自身はブッシュ(子)元大統領に指名された保守派判事。ただ、同氏は、司法が政治的な影響を受けることはないと主張し、「多くの批判は法廷に対する誤った見解に基づいている」と指摘した。

その上で、5対4で分かれた前期の19の判決のうち、イデオロギー的に意見が分かれた判決は7件に過ぎないと説明した。

Reuters
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