写真は中国の家庭用石炭(FREDERIC J. BROWN/AFP/Getty Images)

中国当局、石炭価格に介入措置を検討 先物・株市場が急落

中国国家発展改革委員会は19日夜、石炭の供給安定に向けて価格決定への介入策を検討すると発表した。これを受けて、20日の中国株式市場では、石炭関連銘柄が急落した。

同委員会は19日、中国石炭工業協会、中国電力企業連合会などの担当者と会合を開き、介入策を検討したという。

同委員会は、19日午後10時07分~10時13分の間、ニュースリリース3本を次々とウェブサイトに掲載した。なかに石炭会社の利益率を制限する案が含まれており、介入への強い姿勢を示した。石炭価格の高騰が発電所の収益を悪化させ、電力不足や景気後退を招いたとされているためだ。

中国政府系メディア「中国新聞網」20日付によると、国内の動力用石炭(一般炭)の先物取引価格は、8月下旬の1トン当たり800元(約1万4272円)から、10月19日の1トン当たり1982元(約3万5358円)に急騰した。

当局の発表を受けて、中国商品先物市場の19日夜間取引と20日当日の取引では、動力用石炭、コークス、冶金用石炭の価格が大幅に下落し、相場のさらなる急落を防ぐサーキットブレーカーが発動された。

鄭州商品取引所は19日夜に声明を発表し、当局の介入方針に合わせて、20日の夜間取引から「一般炭の取引の制限値幅を上下10%とする」とした。

20日の中国株式市場では、石炭関連20以上の銘柄は前日の終値と比べて、平均的に9%下落した。中煤能源、山煤国際などの石炭企業12社の株価はストップ安となった。投資家が中国当局の介入策により、石炭企業の収益悪化を懸念したことが主因だとみられる。

いっぽう、中国人民大学商法研究所の劉俊海所長は20日、中国メディア「時代財経」の取材に応じた際、「石炭価格への介入措置は解決策ではない」「逆に石炭市場を開放しなければならない」と指摘し、当局の方針に異議を唱えた。

同氏は「将来、例えば野菜価格が上昇して、野菜の相場にも介入するのであれば、これこそ大きな問題になるだろう」「商品の一つ一つにいちいち介入措置を取ると、必ず厄介なことが起きるに違いない」と懸念した。

中国国家統計局の統計データによると、中国の9月の石炭生産量は3億3410万トンで、8月の3億3520万トンから減少した。前年同期比でも0.9%低下した。

(翻訳編集・張哲)