2026年 中国共産党軍「大粛清」の最終審判

2026/02/28
更新: 2026/02/28

2026年2月26日、全国人民代表大会(全人代)常務委員会による名簿の更新は、まるで「爆弾」のように中国政界を根底から揺るがした。5名の上将、1名の中将、3名の少将を含む計9名の高級将官の全人代代表資格が、静かに抹消されたのである。

2012年の第18回党大会以来、一度も途切れることなく続いてきた整粛(しゅくせい)は、2026年初頭に至り、全軍を根こそぎにする「殲滅式」の政治的虐殺へと変貌した。

全兵種における指揮中枢の崩壊

今回の失脚名簿の重さと範囲の広さは、寒気を覚えさせるものだ。

陸軍の「断絶」

元陸軍司令員である李橋銘上将の消失は、軍改革後の歴代陸軍司令(韓衛国、劉振立、李橋銘)がほぼ全滅したことを意味する。陸軍は「近衛軍」の礎石であるが、その指揮系統には世代的な断絶が生じている。

新興兵種の動揺

情報支援部隊政治委員の李偉上将の失脚は、習近平自らが旗を授け、結成から2年も経たない現代戦の新設部隊でさえ、粛清から逃れられなかったことを示している。

引退将校への「追い打ち」

沈金龍(元海軍司令)、秦生祥(元海軍政委)、于忠福(元空軍政委)という、すでに全人代常務委員会に退いていた3名の老将が揃って「消失」したことは、極めて過激な政治的シグナルを放っている。すなわち、「引退はもはや安全圏ではなく、政治的忠誠の遡及期間は終身制である」ということだ。

第一線戦力の麻痺

第73集団軍(対台湾の最前線)軍長の丁来富、ロケット軍第64基地(核抑止の核心)司令の楊光の失脚は、軍の「牙」を直撃した。前線の指揮中枢が極度のパニックと空転状態に陥っていることを露呈している。

張又俠との攻防:名簿に残る「執行猶予」と「静寂」

9名の将官が「生贄」となった一方で、公告には依然として張又俠と劉振立の名が残っている。この極めて奇怪な「部分的な罷免」は、現在の最高権力闘争の真の姿を描き出している。

分断と解体

習近平は李偉や李橋銘といった張又俠の「羽翼」を先に処理することで、物理的に張を孤立させようとしている。名簿から外さないのは寛大さゆえではなく、張又俠が「紅二代(革命元勲の子弟)」であり実戦経験を持つ将官として深い根を張っているからだ。強引に一瞬で排除すれば、軍心の離反や反乱を招きかねない。

手続きの泥仕合

2月4日の全人代臨時会議が「成果なし」に終わったことは、体制内に依然として「不可抗力」が存在することを証明した。習は「一網打尽」を望んでいるが、老将たちは残された法的手続きを利用して死に物狂いの抵抗を続けている。これは「死に体ながら倒れない」硬直状態であり、習が政権を握って以来遭遇した最も硬い「鉄板」といえる。

政治粛清の残酷な論理:「反腐敗」から「将軍殲滅」へ

執政14年で、整粛された将校は20万人を超え、将官クラスは約160人、軍事委員会委員は約10人に達した。この数字は、毛沢東時代の粛清規模を全面的に上回っている。

「身内」の黄昏

王仁華、張宏兵、李橋銘といった面々は、習近平が自ら抜擢した『軍再建のエリート』たちだ。この『登用と粛清を繰り返す』やり方は、体制が自らの手足を切り落とす自己崩壊的な性質を露呈している。評価が『忠誠』の一点に絞られ、かつその基準が指導者の気まぐれな疑念に左右される状況では、組織全体が正常に機能せず、破滅へと向かうことになる。

指揮権の「真空化」

専門家は、高級将官の半数以上が失われたことで、指揮系統に「脳梗塞」が生じていると指摘する。この「幹部を一網打尽」にするような苛烈な整粛により、中共軍は専門化された軍隊から「儀礼的な武装集団」へと退化し、2026年から2027年にかけた戦争準備能力(台湾海峡や南シナ海など)は、内部粛清によって大幅に削がれている。

絶対権力が支配する「主(あるじ)なき地」

習近平は常に「百年に一度の大変局」を口にするが、今や彼自身がその変局の核心となった。

孤独な統帥

張又俠や李橋銘といった「礎石」を取り除いた後、ピラミッドの頂点に残されたのは彼一人であることに気づく。周囲の新人たちは恐怖ゆえに唯々諾々と従い、老将たちは憤りから別の思惑を抱いている。

制度的な崩壊

このドラマの最も戦慄すべき点は、反腐敗がもはや浄化の手段ではなく、際限のない政治的儀式(生贄の捧げ物)へと化したことにある。名簿が更新されるたびに、政権を支える土台そのものが崩れ去っていく。

2026年2月26日のこの名簿は、習近平式政治粛清の一つの段階的な注釈である。

彼は恐怖を通じて軍の上層部をコントロールすることに成功したが、同時にこの軍隊の魂を自らの手で解体してしまった。

統帥たる者が自らの身を守るために、歴代の陸軍トップを葬り去り、海軍・空軍の長老たちまで排除せざるを得ない状況。 そこまでして彼が求める「絶対的な安泰」は、皮肉にも国家を「極限の不安定」へと陥れる要因となっている。

AdamX
文彬