11月17日、オーストラリア政府は、キャンパス内での自己検閲や機密技術の秘密裏の移転を阻止するため、大学に対する外国の干渉規制を強化したと発表した。写真はシドニー大学。2016年8月撮影(2021年 ロイター/Jason Reed)

豪政府、大学への外国干渉規制を強化 中国念頭か

[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリア政府は、キャンパス内での自己検閲や機密技術の秘密裏の移転を阻止するため、大学に対する外国の干渉規制を強化したと発表した。新型コロナウイルス流行に伴い閉鎖されていた国境の再開で多くの留学生が戻ってくると見込まれていることに対応する。

国際教育は、オーストラリアで4番目に大きな輸出産業であり、中国は私費留学生の最大の供給源となっている。

アンドリュース内相は17日、外国からの干渉に関するガイドラインについて、「機密性の高い研究を標的にしたり、議論を封じ込めたり、留学生を威嚇したりすることで知られる、敵対的な外国のアクターや諜報機関」から大学や学生を守るためのものだと述べた。

ガイドラインによると、オーストラリアは、望ましくない技術移転や、透明性や民主主義の指標で上位にランクされていない国の軍や政府に所属していることを申告しない研究者によって商業的な優位性が失われることを懸念している。

外国政府や外国企業と関係しているかチェックする必要があるスタッフについては、大学側が決定する。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(HRW)は6月、オーストラリアの大学に在籍する多くの中国人学生が自己検閲の雰囲気をつくっており、講師が中国政府への批判を避けたり、中国人学生が嫌がらせを恐れて沈黙したりしているとの報告書を公表した。

新ガイドラインは中国を名指ししていないものの、新型コロナウイルスに関する論文がある外国政府を困惑させたため、その国の領事館から大学に論文の撤回圧力がかかった事例などを記載している。