中国・北京のショッピングモールに展示された米半導体大手インテルの広告看板。2007年3月撮影 (Teh Eng Koon/AFP via Getty Images)

中国、インテル製品ボイコット 「半導体不足なのに?」疑問視する声も

米半導体大手インテルが新疆ウイグル自治区の製品を使わないよう部品メーカーに書簡を宛てた問題をめぐり、中国国内で批判が広がっている。同社は23日、「尊敬する中国の取引先や協力パートナー、公衆を困惑させた」と中国の会員制交流サイト(SNS)で謝罪文を発表した。米政府が同日成立した「ウイグル強制労働防止法案」の順守に向けて行動を取っていた。

インテル発表「新疆の労働力は使わない」

インテルは今月開示した部品メーカー宛ての年次書簡のなかでウイグル人や少数民族に対する強制労働の可能性に言及し、「サプライチェーンで新疆ウイグル自治区の労働力ならびに調達品、サービスを使用しないよう徹底することが求められる」と説明した。

同社の発表は世論の注目を集め、ツイッターなどを含むSNSのハッシュタグ「#IntelToBanXinjiangProducts」の閲覧者は1日で3億ビューに達し、2億件ものコメントが寄せられていた。

インテルの書簡は中国のSNS「微博(ウェイボー)」などで拡散され、中国のネットユーザーから批判が相次いだ。これを受けて同社は、書簡は「米国の法律の順守」を表明したものだと説明。同自治区に関する記述は「他意や立場を表明したものではない」と釈明し、「中国との共同開発を加速させることを約束する」と謝罪した。

インテルの発表をめぐり、中国の人気ユニット「TFBOYS」の王俊凱氏は、同社のブランド・アンバサダーの契約解除を発表。「国益はすべてを超える」と述べた。

中国共産党機関紙・人民日報系の環球時報は、インテルは「ばかげている」と糾弾。社説で「中国を怒らせる企業に大きな損害を被らせることが必要だ」と牽制する姿勢と示した。

米カリフォルニア州に本社を置くインテルは1985年に中国市場に参入。2020年には中国で総収益の26%を占める202億6000万ドルの収益を上げており、同社にとって最大の市場となっている。

今年初め、中国の人権侵害を批判し、新疆綿を使わないと約束したナイキやH&M、トミー・ヒルフィガーといった国際的なブランドに対して、中国側は不買活動を呼びかけた。大手通販サイトで商品が検索できなくなるなど深刻な事態に発展した。

いっぽう、中国のネットユーザーの間では、不買活動に関する効果について疑問が投げかけられている。

微博ユーザーは23日「インテルを完全にボイコットすることはできないし、そんな勇気もないことは百も承知だ。代替品がないのだから」と投稿。

全国的な不買活動に展開したH&Mについては「事態が沈静化した今、商品は飛ぶように売れている」と皮肉ったコメントも見られた。