米バージニア州知事、フォード電池工場の建設を却下…中国共産党の「隠れ蓑」と指摘

2023/01/20
更新: 2023/01/20
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米バージニア州のヤンキン知事は12日、国家安全保障の懸念を理由に、中国企業と提携した米自動車大手フォード・モーターのバッテリー工場の候補地から同州を外した。中国共産党の「隠れ蓑」として機能することは容認しない姿勢を示した。一方で、民主党からは雇用創出を損なったと批判する声も上がっている。

米ブルームバーグによると、フォードと中国の電気自動車(EV)用電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)がバージニア州に共同で電池工場を建設すれば、CATLは米インフレ抑制法の下で生産税額控除を受けられたという。工場はインフラを含めフォードが100%保有、CATLは工場を運営する予定だった。

提案を却下した知事の判断について、民主党のデービッド・レイド議員は2500人以上の雇用創出を損なったと指摘。「『バージニア州に給料の良い仕事と経済発展をもたらす』という超党派の目標を実現できていない」と批判した。

これに対して、ヤンキン知事の広報担当者は「フォードは米国を代表する企業だが、この提案は中国共産党の隠れ蓑として機能し、バージニア州の経済安全保障とヴァージニア市民のプライバシーを危険にさらす恐れがある」とエポックタイムズの取材に語った。

同州にもたらす悪影響を踏まえ「工場の提案は最終的な議論の段階には至らなかった」とも付け加えた。

これに先立ち、ヤンキン氏は15日の会見で「バッテリーを作るために中国の技術を取り入れる計画を推進することは、中国が所有し支配する技術に依存することになる」「米国は自国で技術を開発すべき」と訴えていた。

寧徳時代新能源科技と中国共産党との関係

寧徳時代新能源科技(CATL)は、ゼネラルモーターズ(GM)、フォード、テスラなどの自動車メーカーに電池を供給する世界最大の電気自動車用電池メーカーの一つ。CATLの台頭には、中国政府の補助金制度が大きく関わっている。官製紙「時代周報」の2018年7月の報道によると、中国政府は2015年に590億元(86億ドル)、2016年に830億元(121億ドル)の補助金を提供した。

2022年8月、米下院の監視・政府改革委員会のジェームズ・コーマー委員長やアンディ・ビッグス議員を中心とする16人の共和党議員は、「CATLは中国政府の支援を受けてEV用バッテリー市場を完全に支配する恐れがある」と警告する書簡をピート・ブティジェッジ運輸長官に宛てている。

また、同社の曾毓群会長は、中国政治諮問機関である中国人民政治協商会議(CPPCC)のメンバーでもある。

ヤンキン氏は新議会の総会演説で中国共産党を「米国を犠牲にして世界支配を目論む独裁政党」と呼んだ。「バージニア州は『メイド・イン・アメリカ』の代名詞となれるよう目指す。しかし、それが中国共産党の隠れ蓑にはなることは決して容認しない」と述べていた。

Terri Wu