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中国で感染症が再拡大 医師が隠蔽の実態を暴露

2025/06/04
更新: 2025/06/04

中国共産党(中共)は、感染症が再び広がっていることを珍しく認めた直後、感染はすでに緩和に向かっていると主張した。しかし、中国本土の多くの市民は新唐人テレビに対し、感染症は一度も収束しておらず、現在新たな感染の波が発生し、病院や診療所には患者が溢れ、多くの人が突然命を落とし、医師が勤務中に倒れる事例も見られると語った。ある医師は、中共が新型コロナの感染状況を隠し続けている実態を明らかにした。

中共は5月初旬に新型コロナウイルスの感染拡大を公に認め、5月28日には党の公式メディアが中共疾病管理局の情報として、全国の感染拡大傾向がすでに緩やかになっていると報じた。

5月末には、中国本土のある医師が「感染症は一度も消えていない」と新唐人の記者に語った。当局は新型コロナに関する発言や感染症の存在を公に認めることを禁じており、その背後には政治的意図に基づく情報操作が存在している。

広州の診療所で勤務する医師・康弘氏は「政府の監視があるため、断定的な発言を避けている。PCR検査については、一時期、検査自体が禁止され、希望者には100元以上の費用が課せられていた。医師たちの間では新型コロナかどうかは重要ではなく、ウイルス感染による上気道の炎症であれば検査は行わないという認識が広がっていたとされている。現在、検査は再開され、国家は重大な事態の発生を懸念して、状況把握のために監視を強化している」と発言した。

康弘氏は、最近新たな感染の波が起こり、多くの市民が感染しており、さらに、広州の三甲病院(三級甲等医院の略称で、医療水準・研究能力・教育機能が非常に高く、先進的な医療設備を備えた病院)で勤務していた高齢の医師が新型コロナに感染し、勤務中に亡くなったことを明らかにした。

康弘氏は次のように語った。「新型コロナウイルスの死亡率は通常の風邪よりも高く、症状も重い。普段はマスクを着けない私だが、今は着用している。高齢者が多く、肺炎を併発することもある。回復する人もいれば、命を落とす人もいる。娘が勤務する三甲病院でも、高齢の医師が亡くなった。その医師は勤務を続けていたが、体調を崩して2日後に症状が悪化し、検査の結果が出た後、労災として処理された」

最近、上海、広州、雲南、湖南、貴州などで著名な医師の突然死が相次いでおり、亡くなった医師の年齢は最年長で64歳、最年少で37歳だ。

康弘氏は、新型コロナによる死亡が発生しても、病院がそれを報告できない現状を明らかにし、次のように述べた。
「ここでは、患者の半数以上が風邪や発熱の症状で来院しているが、現在は検査を行っていない。患者たちも検査を望んでいない状況だ。皆が新型コロナに感染していると理解しているため、検査にかかる費用を避けている。病院側も長期間にわたり検査を実施しておらず、検査によってパニックが引き起こされることを懸念している。誰かが亡くなると、恐怖が広がる。最近では、一部の衛生局が『報告は不要』と伝えてきている」と述べた。

康弘氏によれば、通常の病院では新型コロナによる死亡例は統計に含まれていない。政府の公式データは「哨卡(監視ポイント)」と呼ばれる拠点から取得されており、そこで検査費用は国家が負担している。目的は感染状況の監視だ。

また康弘氏は「広州では、数十か所に哨卡が設置され、三甲病院や発熱外来が中心的な役割を果たしている。新型コロナ肺炎の流行前から、発熱外来では来院者ごとに検査が行われており、その費用は国家が負担するため、患者の自己負担はない。政府の監視がしやすい体制が整っているが、その存在は一般には知られていない」と述べた。

湖南省株洲市の漢方医師、陳揚氏は、当局が感染症の隠蔽を続けていると語った。

「このウイルスは再び拡大している。私の認識では、一度も終息していない。日々の診察で多くの感染者を診ている。西洋医学の治療で効果が見られない場合、患者は私のところに来て漢方薬を服用する。効果が出る人もいれば、命を落とす人もいる。しかし、当局はウイルスによる死とは言わせない。中国の人口は10億人に満たず、少なくとも数億人がこのウイルスで死亡したと私は考えている」と陳揚氏は述べた。

陝西省榆林市の住民・劉氏は、感染症が波のように繰り返し発生し、周囲の多くの人々が何度も風邪や発熱の症状を示していると語り、「大人を中心に、発熱、下痢、喉の痛みといった症状が多く見られ、点滴治療を受ける人も多く、回復には最低1週間かかる」と発言した。

複数の深圳市民も、多くの人が新型コロナに感染し、病院や外来は満員であると証言した。

深圳の住民・簡氏は次のように述べた。「中国南方では非常に深刻な状況で、深圳では多くの病院や外来に行列ができ、患者は喉の痛みや発熱を訴えている。公式の分類でも、新型コロナまたはその変異型とされている。この病気で亡くなっても、政府はそれを死因とは発表しない」

吉林市の住民・陶氏も、周囲で多くの人が亡くなっているが、当局がその情報を封鎖していると証言した。

また陶氏は「最近、多くの人々が命を落としている。この2日間だけでも、数多くの死者が出た。年配者だけでなく、若者も含まれている。ある高齢者は元気に朝の散歩に出かけたが、病院に運ばれる前に命を失った。周囲では、ワクチンが原因ではないかとの声が上がっている。接種後に肩や骨の間に痛みを訴え、血圧が急上昇した人も多くいる。亡くなった人の数は非常に多いのだ」と述べた。