国連は2月26日、米国のファーストレディであるメラニア・トランプ氏が3月2日に国連安全保障理事会の会合で議長を務めると発表した。世界の指導者の配偶者が議長を務めるのは史上初であり、歴史的な出来事となる。
米国は、英国から引き継ぐ形で、15カ国で構成される安保理の3月の議長国に就任する。メラニア氏の登壇は、国連に対するワシントンの役割をめぐる議論が再燃するタイミングと重なる。トランプ大統領は現在、国連を厳しく批判する一方で、その潜在能力を評価するという、相反する姿勢の間で揺れ動いている。
メラニア氏の登壇が国連と米国の関係にとって前向きな兆しであるかと定例会見で問われたステファン・デュジャリック国連事務総長報道官は、今回の会合の議題に触れ、「米国が安全保障理事会と、当面の主題に対して感じている重要性」を示すものだと述べた。
同報道官によると、会合ではアントニオ・グテーレス国連事務総長に代わり、ローズマリー・ディカルロ事務次長(政治・平和構築担当)が報告を行う予定である。
国連米国政府代表部は2月26日のXへの投稿で、米国が議長国に就任するにあたり、ファーストレディが「議長槌(ガベル)を手に歴史を刻む」とし、「平和を確保する上での教育の役割を推進する」と述べた。
同代表部は、トランプ政権は「アメリカ史上、他のどの政権よりも世界の平和のために尽力し続けている」と付け加え、3月2日の会合に関する最新情報を随時提供するとした。エポックタイムズはホワイトハウスに詳細を求めたが、発行時間までに回答は得られなかった。
メラニア・トランプ氏は、武力紛争の影響を受けた子供たちの問題を自身の重要な取り組み(シグネチャー・イシュー)としてきた。
2025年8月15日、アラスカ州アンカレッジでの首脳会談の際、彼女はロシアのプーチン大統領に宛てた手紙をトランプ大統領に託し、ロシア・ウクライナ戦争に巻き込まれた子供たちの保護を強く求めた。2025年10月には、この取り組みにより、戦争で離散した8人の子供たちが家族との再会を果たしたと発表している。

国連の資金調達と改革
この歴史的な登壇は、ワシントンと国連の間に財政的・政治的緊張が走る中で行われる。
2026年12月に2期5年の任期を終えるグテーレス事務総長は同年10月、加盟国が会費を全額かつ期限内に支払わない限り、組織は「破滅的な資金難」に直面すると警告した。
トランプ大統領は2月1日に公開されたポリティコのインタビュー(米フロリダで実施)で、米国が国連に債務を負っていることは知らなかったと述べつつも、不足分は解決できると自信を示した。
「もし彼らがトランプのところに来てそう言えば、私がNATO(北大西洋条約機構)に支払わせたのと同じように、全員に支払わせる。私がそれらの国々に電話するだけでいい」と彼は語った。「数分以内に小切手を送ってくるだろう」

それに先立つ1月7日、トランプ政権は「米国の国家利益、安全保障、経済的繁栄、または主権に反して活動する35の非国連機関および31の国連関連機関への参加および資金提供を停止する」よう各省庁に指示する覚書を発行した。
トランプ氏は国連を批判する一方で、建設的な役割を果たす可能性も示唆している。彼は最近、ガザ停戦後の問題に対処するための「平和委員会(Board of Peace)」を設立し、一時はそれが国連に取って代わる可能性についても言及した。
後に彼は、国連はその潜在能力を一度も発揮できていないとしつつも、「潜在能力は非常に大きいため、国連を存続させなければならない」と述べている。
トランプ氏がグテーレス氏との電話会談を予定しているか問われたデュジャリック報道官は、2月26日の時点で「まだ確認できる電話会談の予定はない」と答えた。
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