ICE職員を全米14空港に派遣 トランプ氏はマスク着用に否定的

2026/03/24
更新: 2026/03/24

アメリカ国土安全保障省の予算が議会で滞っている影響で、全米の空港の保安検査に大きな負担がかかっている。政府は3月23日、不足する空港スタッフを補うため、移民執行に関わる捜査官を空港へ派遣するという異例の措置を開始した。

アメリカ移民税関捜査局(ICE)のほか、国土安全保障調査局の職員も、すでに約14の空港のセキュリティチェックのサポートに回っている。ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港やラガーディア空港、ニューアーク空港のほか、アトランタやフェニックスなどの主要空港が含まれる。

トランプ氏はこの対応に関し、一定の条件を示した。自身のSNSトゥルース・ソーシャルで、ICEが重犯罪者の摘発任務に当たる際には(報復防止などのため)マスク着用を容認する一方、空港での支援については、マスク着用は望ましくないとの考えを示し、透明性の確保を強調した。

ブルームバーグの報道によると、ICE職員のマスク着用の是非は、現在の国土安全保障省の予算を巡る対立の中で争点の一つとなっている。

民主党側は、ICEがどのような任務であってもマスクを外し、ボディカメラを装着することを求めており、これを交渉の重要条件の一つとしている。

一方、予算成立の遅れは空港運営に直接的な影響を及ぼしている。保安検査を担う運輸保安庁の職員は、政府閉鎖の影響で5週間にわたり給与が支払われておらず、その結果、欠勤が増加している。約5万人の検査員のうち、欠勤率は一時11.5%に達したという。

この影響で、全米各地の空港では保安検査の待ち時間が大幅に延び、場所によっては3時間を超えるケースもある。ヒューストンでは長時間の行列が常態化し、ジョージ・ブッシュ・インターコンチネンタル空港では、列が空港内の鉄道駅にまで及ぶ事態も報告されている。

ニューヨークやアトランタ、ヒューストンなどでは、保安検査員の欠勤率が3分の1を超えるケースもあり、2月中旬以降、400人以上が離職した。

今回空港に派遣したICE職員は、保安検査の機器操作には関与せず、主に行列の整理や出口の管理など補助的な業務を担当する。専門的な検査業務は、引き続き訓練を受けた運輸保安庁職員が担うとしている。