薄く軽く曲がるペロブスカイト太陽電池を実用化 積水化学がSOLAFILの事業開始

2026/03/28
更新: 2026/03/28

積水化学工業と子会社の積水ソーラーフィルムは2026年3月27日、次世代太陽電池として期待されるフィルム型ペロブスカイト太陽電池「SOLAFIL(ソラフィル)」の事業開始を正式に発表した。日本国内メーカーによるペロブスカイト太陽電池の発売は今回が初めてだ。

「SOLAFIL」は「Solar Film(ソーラーフィルム)」に由来する名称であり、「太陽の光で人々の生活を満たす」という意味が込められている。この電池は従来のシリコン製太陽電池とは異なり、薄く軽量で曲げることができる点が特徴だ。これにより、従来は重量の制約から設置が難しかった工場や学校、体育館などの屋根にも設置が可能となる。製品は幅1メートル、長さ1.5メートルで、設置場所によって異なるものの発電効率は15%、耐久性は10年とされている。

ペロブスカイト太陽電池は、日本のエネルギー問題の解決策としても注目されている。主原料であるヨウ素は日本が世界第2位の生産量を有しており、輸入資源への依存度低減につながるとされる。政府は2040年までに累計約2000万キロワットの導入を目標としており、今回の事業開始はその一歩となる。

導入はまず、環境省や東京都の支援事業に採択された自治体および事業者から開始される。対象はさいたま市、滋賀県、福岡県、福岡市、東京都などの自治体のほか、西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)である。初期段階では金属製屋根への設置タイプから展開される。

今後の計画として、2027年度にはシャープの堺工場を活用し、年10万キロワット規模の量産設備を立ち上げる予定で、さらに2030年には年間生産能力を100万キロワットまで拡大する計画だ。あわせて、発電効率を15%から20%へ、耐久性を10年から20年へと向上させる開発も進められている。

従来の太陽光パネルの概念を変える技術として、フィルム型太陽電池の普及が期待されている。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます