過去最高水準のフェンタニル押収 =アメリカ税関・国境警備局 

2026/05/16
更新: 2026/05/16

トランプ政権は今月、1億回分(致死量換算)を超えるフェンタニルを押収した。これは、国境取締りの強化によって達成された歴史的な節目であると同政権は述べている。

米国税関・国境警備局(CBP)が5月15日、大紀元(エポックタイムズ)に独占的に語ったところによると、同局の現場執行部門がこの数量に達した。サンディエゴの現場事務所の職員も約10ポンド(約4.5キログラム)のフェンタニル粉末の国内流入を阻止したという。

CBPによると、この取り組みに伴い、メタンフェタミン(覚醒剤)やコカインの押収量も増加しており、これらも過去数年を大きく上回っているという。

「国家の国境警備機関として、CBPはアメリカ人の安全と福祉を脅かす外国のテロ組織に対する最前線に立っている」と、CBPのロドニー・スコット局長は述べた。

「CBPは、フェンタニルのような違法薬物が我々のコミュニティに流入する前に、それを探知、特定、押収できる独自の立場にある」

フェンタニル、コカイン、メタンフェタミンの押収はアメリカ人を保護するだけでなく、カルテル(麻薬密売組織)の資金源となっている不法なサプライチェーンを断つことにもつながるとCBPは述べている。

トランプ米大統領は2期目の就任直後、カルテルをテロ組織、フェンタニルを大量破壊兵器と規定する大統領令に署名した。

同局によると、2026会計年度における歴史的な量のフェンタニル押収に加え、CBP職員は15万2千ポンド(約6万9千キログラム)のメタンフェタミンを押収しており、これは2025会計年度全体の押収量を上回っている。

また、連邦捜査官は2万8千ポンド(約1万2,700キログラム)以上のコカインも押収しており、これは2025会計年度の同時期を約6千ポンド上回る。

コカイン、メタンフェタミン、ヘロイン、フェンタニル、および大麻の総押収重量は、2024年4月から2026年4月にかけて全米で60%増加した。

昨年1月に始まった今会計年度は、違法薬物の押収量が大幅に増加したと報告されている。

現在までに、国境警備隊が押収した違法薬物は、2024会計年度の同時期と比較して61%増加している。

CBP現場執行部門のダイアン・J・サバティーノ副局長補佐は、「米国ではオーバードーズ(過剰摂取)によって人々が亡くなっている。フェンタニルを押収することは、規模の大小に関係なく、それだけ多くの人命を救うことと同義である」と述べた。

同局が大紀元に語ったところによると、これらの数字は現政権による取締り強化を反映したものであり、違法薬物の密輸や取引に対して多層的なアプローチを取った結果であるという。

情報収集、ターゲティング、旅行者の行動観察、供述の矛盾、書類の不備、貨物の異常、危険な状況、専門的な訓練、そして防護措置などが、押収に至るまでの様々な要素の一部となっている。

また同局は大紀元に対し、違法薬物の密輸傾向に変化が見られると指摘した。

フェンタニルは、錠剤から粉末状へとトレンドが移りつつある。フェンタニルの粉末は、重量あたりで個々の錠剤よりも多くの投与量を含んでいる。ただし、CBPによると、投与量は純度や強さによって異なる場合があるという。

CBPは、錠剤から粉末へのこの傾向について、密輸業者がフェンタニルを隠匿しやすいこと、濃度が高いこと、そして他の薬物と混合しやすいことが原因であるとしている。

この形状であれば、違法薬物を日用品の中に隠したり、小さな小包で郵送したり、あるいは大量の貨物として密輸したりすることが可能となる。

このニュースは、国土安全保障省がもう一つの節目、すなわち「国境での釈放者が過去最低を記録したこと」を達成した中で発表された。

トランプ政権の2期目において、同省は移民を一時的に釈放して移民裁判を待たせるのではなく、拘留することに重点を置いてきた。

国土安全保障省(DHS)のマークウェイン・マレン長官は5月15日の声明で、「『キャッチ・アンド・リリース(逮捕後の釈放)』の時代は終わった」と述べた。

「我々は国家の法律を執行し、不法外国人を母国へ送還している」

米国とメキシコの国境における拘束者数は15か月間にわたり9千人を下回っており、1日あたりの拘束者数は前政権から95%減少している。