中国 助けられた小さな命が「山の相棒」に

「イノシシの恩返し」 たけのこ探しで家計支える相棒に=中国

2026/05/27
更新: 2026/05/27

これは、まさしく「イノシシの恩返し」といえる話である。

中国・浙江省で、崖から落ちて瀕死の状態だった子イノシシを助けた男性が、その後思わぬ「恩返し」を受けたとして話題になっている。

中国メディアによると、夏さんは2年前、山仕事中に崖下で動けなくなっていた子イノシシを発見した。弱り切って自力で餌も食べられない状態だったため、自宅へ連れ帰り、ミルクを飲ませながら育てたという。

「アイディ(艾迪)」と名付けられたイノシシは、成長するにつれて夏さんによく懐き、いつも後ろをついて歩くようになった。半年ほどで体重は15キロまで成長したという。

ある日、夏さんが山でたけのこ掘りをしていると、アイディが突然、地面の匂いを嗅ぎながら夢中で土を掘り始めた。不思議に思って掘ってみると、土の中から立派なたけのこが現れたという。

夏さんは、その後おやつを使いながら訓練を続けた。もともとたけのこが大好物だったアイディは、たけのこを見つけるたびにご褒美のおやつをもらううち、自分から積極的に探すようになったという。

今では、地下20センチほどに埋まったたけのこまで見つけられるようになり、見つけると低い鳴き声で主人に知らせるようになった。

毎年10月から翌年1月のたけのこシーズンになると、夏さんはほぼ毎日のようにアイディと山へ入り、多い日には約50キロものたけのこを収穫しているという。

さらに、アイディが山でたけのこを探す動画がSNSで広がると、大きな話題となった。動画を見た人たちから注文が相次ぎ、なかには「アイディと一緒に山へ入りたい」と予約する人まで現れたという。

夏さんは、アイディと掘ったたけのこの販売などで、4か月間のたけのこシーズンに約12万元(約280万円)を売り上げたという。

かつて崖の下で震えていた小さな命は、今では毎日のように主人と山を歩き、家計を支える大切な「家族」になった。

この実話は、ネット上で、「本当に恩返ししてるみたい」「映画みたいで泣ける」など、感動の声が相次いでいる。

李凌
中国出身で、日本に帰化したエポックタイムズ記者。中国関連報道を担当。大学で経済学を専攻し、中国社会・経済・人権問題を中心に取材・執筆を行う。真実と伝統を大切に、中国の真実の姿を、ありのままに、わかりやすく伝えます!