パナマ大統領 中国脅威に反撃「自国脅威許さず」 パナマ運河港違憲判決で中共警告

2026/02/06
更新: 2026/02/06

パナマ最高裁が香港企業CKハチソンのパナマ運河港特許を違憲判決。中国共産党が「重い代償」と警告する中、ムリノ大統領が「脅威は許さない」と強硬姿勢。トランプ米大統領の影響も?

パナマ最高裁判所はこのほど、香港の長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)子会社によるパナマ運河港の特許経営権について、違憲との判決を下した。この決定に中国共産党(中共)は反発し、パナマが「代償を払うことになる」と警告した。これに対し、パナマのホセ・ラウル・ムリノ大統領は2月5日、「どこの国であろうと、我々が脅されることは許さない」と述べた。

ムリノ大統領は5日の記者会見で最高裁の判断を支持し、「これは最終判断だ」と強調したうえで、「事態がエスカレートすることはないと見ている」と述べた。また、過去およそ30年間にわたりCKハチソンが運営してきたパナマ運河の2つの港について、「今後、特許経営権をいかなる単一企業にも再び与えることは決してない」と明言した。

パナマ最高裁は先週、CKハチソンの子会社「パナマ・ポーツ」が運営する2港に関する契約を無効とする判決を下した。裁判所は、この契約が同社に独占的特権と税制上の免除を与えており、パナマ憲法に違反していると指摘した。

ムリノ大統領の強硬応答

2月3日、中共はパナマに対し、「最高裁の判決により重い代償を払うことになる」と警告した。中共国務院の香港・マカオ事務弁公室は、この判決を「荒唐無稽だ」と非難した。

ムリノ大統領は5日、中共政府からの非難に応じる形で、「パナマは尊厳ある国家であり、いかなる国からの脅迫も決して容認しない」と述べた。

現在、パナマ最高裁の判決がいつ執行されるのかは明らかになっていない。ムリノ大統領は、判決が実施されるまでの間、パナマ海事局がCKハチソンの子会社「パナマ・ポーツ」と協力し、港湾業務の継続を確保すると説明した。

大統領はさらに、特許経営権が正式に終了した時点で、デンマークの物流大手マースク・グループの現地子会社が移行期間中に港の運営を担い、新たな特許経営権の入札・付与が行われるまで対応すると述べた。

また、「特許経営権の新たな枠組みについては、後日パナマ政府が決定する」と付け加えた。

CKハチソンは4日、「パナマ裁判所の判決には異議がある」とし、傘下の「パナマ・ポーツ」が国際仲裁の手続きを開始したことを明らかにした。この案件の解決には数年を要する可能性があるという。

パナマ最高裁の判断は、トランプ米大統領の「勝利」としても受け止められている。トランプ氏は一貫して中共による戦略的水路への影響力拡大を阻止しようとしており、パナマ政府に対して「米国がこの運河を取り戻すべきだ」という意向を伝えていた。

昨年2月、マルコ・ルビオ米国務長官は、「(トランプ)大統領が明確に説明したように、我々が運河を移譲したのはパナマであり、中国ではない」と述べた。さらに「私たちは条約に基づいて、運河が攻撃された場合にはそれを防衛する義務がある。しかし現在、私たちの海軍は通行する際に料金を支払わなければならない状況に置かれている」とし、「こうした状況に私は非常に不満を感じている」と述べた。

張婷