ペルー大統領 中国人実業家との癒着疑惑で罷免

2026/02/18
更新: 2026/02/18

ペルー大統領は就任後わずか4か月で、中国人実業家との癒着疑惑により罷免された。

ペルー国会は2月17日、臨時大統領ホセ・へリ氏の不信任案を審議し、賛成75、反対24で可決した。これで3代大統領が罷免されたことになる。

発端は、へリ氏が中国人実業家の楊志華との密会を撮影されたこと。へリ氏はこれについて、罷免案は反対派が「政府の安定を損ない、4月12日に予定する総選挙に干渉するためのものだ」と主張している。

秘密の会食

問題は去年12月26日に始まった。監視カメラには、へリ氏がパーカー姿で大統領専用車「エル・コフレ」に乗り、リマ市内の中華料理店を訪れ、楊志華と深夜に会談する様子を記録していた。ビセンテ・ティブルシオ内相も同行していた。

さらに今年1月6日には、へリ氏がサングラス姿で、楊志華が経営し、当時は規則違反で営業停止命令を受けていたスーパーに現れたことも確認している。

批判が高まる中、へリ氏は1月下旬に公開謝罪し、「自分の誤りを認める。あのように秘密裏に実業家と会ったことについて公に謝罪する。私の行動に疑念と混乱を招いた」と述べた。

ただし、不正な依頼や利益供与があったとの疑いは強く否定している。

事業を巡る疑念

へリ氏は当初、会談は2月1日に大統領府で行われた「ペルー・中国友好イベント」の協議のためだったと説明したが、数日後には自ら要請したものではなく、招待を受けた私的な行事だったと説明を変えた。

検察当局は、影響力の不正行使の疑いで予備的な捜査を開始している。

一連の密会は、1億1200万ソル(約51億5千万円)規模の公共バス監視システム調達計画に関連しているとの見方が出ている。

運輸当局は、この事業はまだ決定しておらず楊志華とも無関係だとしているが、中国がペルー最大の貿易相手国であるという背景もあり、国家の信頼性を巡る問題に発展している。

相次ぐ政権交代

へリ氏の就任自体も、ペルーの政治不安の中で起きたものだった。2025年10月、ディナ・ボルアルテ前大統領が治安悪化への対応を理由に「恒久的な道徳的無能力」を根拠として国会に罷免され、当時国会議長だったへリ氏が大統領職を引き継いだ。

ペルーでは2016年以降、7人の大統領が就任しており、政治の不安定さが常態化している。4月の選挙への影響を懸念して罷免に慎重な議員もいるが、「中華料理店ゲート」疑惑は政局に大きな影を落としている。