東大教授が入試サイトに「六四天安門」 専門家「敏感語にしたのは北京自身」

2026/08/05
更新: 2026/08/05

東京大学は今月4日、東京大学が60代の男性教授に対し、懲戒処分を行ったと公表した。同教授が所属する専攻と研究室のウェブサイト内に「六四天安門」の文字列を組み込み、中国人留学生が入試情報を見られなかった可能性がある。

この問題は2024年に報道で明らかになり、東京大学はその後、調査を開始。今年7月29日、大学側は当該教授に対し、出勤停止3日の懲戒処分を行った。

教授は2020年から2023年11月までの間にプログラムを作成し、東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻の入試ページのソースコード内に組み込んでいたという。

この文字列はウェブページを通常閲覧する利用者には見えないものの、中国当局のインターネット検閲システムによって検出され、アクセスが遮断される可能性があった。

このことについて、民間シンクタンク「インド太平洋戦略シンクタンク」の執行長・矢板明夫氏はX(旧ツイッター)への投稿で、東京大学は教授の動機について公表していないと指摘。一方、日本国内では「中国人留学生の受け入れを増やしたくないという考えから、この方法を取ったのではないか」と推測する声もあるとしている。

矢板氏は、教授の行為自体を支持することはできないとしながらも、もし教授が懸念していた対象が留学生の背後にある中国共産党の影響力であったならば、その問題意識には一定の合理性があるとの見方を示した。

同氏によれば、近年、欧米や日本では、中国人留学生の受け入れが研究安全保障や先端技術の流出につながる可能性について、真剣な議論が進んでいるという。多くの大学関係者が懸念を抱いているものの、大半は会議や報告書、政策提言など制度的な手段による解決を目指している。

これに対し、この教授は最も直接的で効果的である一方、自身が処分を受けるリスクも高い方法を選択した、と矢板氏は分析した。

また、東京大学が入試の公平性を維持する姿勢を示したことについては支持すると表明。「世界的な大学である以上、特定の国の学生に対して水面下で障壁を設けるべきではない。それは基本原則だ」と述べた。

その一方で、「なぜ一人の教授が処分のリスクを冒してまで、このような方法で懸念を表明しようとしたのか。その背景にある環境とは一体何なのか」と疑問を呈した。

矢板氏は、今回の問題で最も皮肉なのは東京ではなく北京にあるとの見方を示した。「もし中国が世界で最も厳格なインターネット検閲体制を敷いていなければ、『六四天安門』という5つの文字が特別な意味を持つことはなく、ましてや海外大学の入試情報に影響を及ぼすこともなかったはずだ」

同氏はさらに、「『六四天安門』を世界的に知られる敏感な言葉にし、国際的な情報流通にまで影響を及ぼす存在にしたのは、ほかならぬ中国政府自身である」と述べた。

新唐人