中共調査船 米台海底ケーブル上を長時間航行 情報収集活動か

2026/08/05
更新: 2026/08/05

著名な海事分析プラットフォームの最新データによると、中国共産党(中共)の調査船1隻が最近、アメリカと台湾を結ぶ海底ケーブルが敷設された海域を繰り返し航行している。専門家は、こうした動きは情報収集活動の典型的な特徴に合致すると指摘している。

米誌「ニューズウィーク」が8月3日に報じたところによると、海事分析プラットフォーム「ウインドワード(Windward)」の追跡データから、中国籍の海洋調査船が低速で付近を行き来しながら、アメリカ、台湾、フィリピンを結ぶ海底光ケーブル「パシフィック・ライト・ケーブル・ネットワーク(Pacific Light Cable Network)」が敷設された海域に長時間とどまっていたことが分かった。

この海底光ケーブルはフィリピン海に敷設されており、全長は約8千マイル(約1万2875キロ)に及ぶ。

「ニューズウィーク」が入手した映像には、台湾海巡署が全長約200フィート(約61メートル)の同船に対し、進路を変更するよう警告する様子が映っていた。

台湾海巡署、進路変更を警告

パシフィック・ライト・ケーブル・ネットワークは2020年、地政学上の焦点となった。

当時、米規制当局は国家安全保障上の懸念から、アメリカの通信データが中共の情報機関に監視される可能性があるとして、香港への接続計画を阻止した。その後、計画はアメリカ、台湾、フィリピンのみを結ぶ形に変更された。

世界の大陸間インターネット通信の約99%は、こうした海底ケーブルを通じて伝送されている。

ウインドワードの専門家は、海底ケーブル自体は移動しないため、船舶がその真上にあたる海域を長時間にわたって低速で航行する行為は、海洋情報収集活動を示す最も典型的な兆候の一つだと指摘した。

ウインドワードは、AIを活用した海事分析と予測情報を提供する大手企業で、複数の情報源から得たデータと生成AI技術を組み合わせ、世界各地の船舶の動向やリスク管理に関するリアルタイム分析を提供している。

南シナ海の係争海域にも繰り返し出現

同船の船名や海上移動業務識別コード(MMSI)は公表されていない。

一方、ウインドワードによると、同船はこれまでにも西沙諸島や南沙諸島周辺の海域に繰り返し姿を現している。両海域では、中共とベトナム、フィリピンなどの間で領有権争いが続いている。

また、同船の航跡はベンガル湾やスリランカ周辺にも及んでいた。

中共当局は一貫して否定しているものの、軍民融合政策を推進していることから、中国の研究機関が運用する船舶によって収集されたデータが軍に提供されている可能性が高いとの見方がある。

中共当局、台湾への軍事・海上圧力を強化

報道によると、今回の動きは、中共当局が台湾に対する軍事的圧力や海上での威圧を強める中で起きた。

中共の軍用機は、ほぼ毎日のように台湾海峡の中間線を越えて飛行しているほか、中共当局は台湾が実効支配する金門島周辺での巡航活動も拡大している。

専門家によると、中共は今年6月以降、海警船や調査船を台湾東部の海域に相次いで派遣し、中共船舶の活動を同海域で常態化させようとしている。

近年は、バルト海で発生した海底光ケーブルの破壊が疑われる事案を含め、中共の国旗を掲げた船舶が関係したとされる海底ケーブル事故が複数発生している。

高杉