習近平訪米前 米議会が対中圧力 人権・AI・半導体で公聴会相次ぐ

2026/09/19
更新: 2026/09/19

トランプ米大統領と中国共産党党首の習近平による9月24日のワシントン会談を前に、アメリカ連邦議会では中国の人権侵害、先端AI・半導体技術へのアクセス、貿易、サプライチェーン、不当拘束された米国人の問題をめぐる公聴会や決議案提出が相次いでいる。超党派の議員らは、経済協議に偏らず、人権・安全保障上の懸案で中国共産党政権に明確な対応を求めるようトランプ政権に圧力を強めている。

米中首脳会談前 米議会で公聴会相次ぐ

今週、下院米中戦略競争特別委員会、連邦議会・行政府中国委員会(CECC)、下院外交委員会は、それぞれ中国共産党に関する公聴会を開いた。

9月15日には、下院米中戦略競争特別委員会とCECCで幹部を務めるジェームズ・P・マクガバン下院議員が、「対中政策の空白――なぜ人権をホワイトハウスでの米中首脳会談の議題に据えるべきなのか」と題する公聴会を開いた。

マクガバン氏は、中国共産党政権による深刻な人権侵害の実態を明らかにし、アメリカ政府がどのように責任を追及してきたかを検証するのが目的だと説明した。

中国の人権問題は長年、民主・共和両党が関心を寄せ、党派を超えて取り組んできた課題だという。

同氏は、中国共産党政権について、現在も自国民に対する深刻な人権侵害を行っている最たる政権の一つだと述べた。

中国の人権問題を扱うこの非公式の公聴会には、ナンシー・ペロシ元下院議長も出席した。

ペロシ氏は、「商業的利益を理由に中国の人権問題について声を上げなければ、世界のどこで人権を語るにしても、私たちは道義的な権威を失うことになる」と語った。

不当拘束の米国人解放を要求

下院外交委員会では、アメリカを標的とする外国勢力による秘密裏の影響工作についても審議が行われた。

その中で中国共産党は繰り返し取り上げられ、アメリカの競争相手であると同時に、アメリカ社会にリスクをもたらす存在として位置付けられた。

別の公聴会では、中国共産党政権と北朝鮮当局による人権侵害や抑圧的な行為が集中的に議論された。

出席者には、中国で拘束されているアメリカ籍のミャンマー問題研究者、ミン・ジン氏の妻、シルビア・ジン氏も含まれた。

ミン氏は6月、中国当局に拘束され、アメリカ務省は不当拘束と認定している。

サプライチェーンと対中貿易を審議

下院米中戦略競争特別委員会は16日の会合でも、中国に関連する輸入規制やサプライチェーン上のリスクを重点的に議論した。

22日には、CECCが中国国内の政治犯問題に関する公聴会を開く予定である。

米議会はまた、ロシアを対象とする制裁法案を可決した。この法案は、中国にも影響を及ぼす可能性がある。

法案が成立すれば、トランプ大統領は、ロシア産エネルギーの主要な購入国に対し、最大100%の関税を課す権限を得ることになる。

民主党のロー・カンナ下院議員は、米中間で提案されている人工知能(AI)安全協定をめぐる公聴会を開くと発表した。

同議員の事務所によると、公聴会は9月23日に予定されており、米中首脳会談の前日に当たる。

超党派議員がトランプ氏に強硬対応を要請

18日、下院米中戦略競争特別委員会のジョン・ムーレナー委員長は、トランプ大統領宛ての書簡で、中国企業がイランによる米軍への攻撃を支援し、その結果、米軍関係者が死亡した問題を取り上げるべきだと訴えた。

ムーレナー氏は、中国企業によるこうした支援を、アメリカに対する敵対行為の重大なエスカレーションとみている。

書簡では、イランなどアメリカの敵対勢力を支援する行為は「アメリカに対する戦争行為に等しく、最も深刻な結果を招く」と、中国共産党に明確に伝えるべきだと主張した。

さらに、中国共産党によるアメリカの先端AI技術や、アメリカ・同盟国の半導体製造技術の入手を阻止する取り組みを強化するよう求めた。

そのうえで、中国共産党は依然としてアメリカにとって「最も重要な外国の敵対勢力であり、最大の対外的脅威」だと強調した。

ムーレナー氏は、台湾やアジアの同盟国に触れ、中国共産党がアメリカによる武器売却や安全保障協力に反対していることについて、その要求を米側は「直ちに拒絶すべきだ」と述べた。

また、アメリカ人の拘束をめぐって、アメリカ政府は北京への圧力を続けなければならないと訴え、これを中国共産党による「人質外交」と呼んだ。

9月17日には、エドワード・マーキー、テッド・バッド両上院議員が、中国共産党によるアメリカ人研究者の恣意的または不当な拘束を非難する超党派の決議案を提出した。

ジョン・カーティス、アダム・シフ両上院議員も決議案に加わった。

下院では、スティーブン・リンチ議員とムーレナー議員が、これに対応する決議案を主導した。

議員らは、マサチューセッツ州の研究者である陳友林氏と、アメリカ人研究者のミン・ジン氏が安全に帰国できるよう、対応を優先するよう求めている。

リンチ氏は、「トランプ大統領は、習近平との会談を利用し、中国共産党が不当に拘束しているすべてのアメリカ人を解放するよう要求しなければならない」と述べた。

このほか、上院民主党トップのチャック・シューマー院内総務はトランプ大統領に対し、中国共産党がアメリカの最先端AIチップや製造装置を入手するのを阻止するよう求めた。

シューマー氏は上院で、「来週の習近平との会談に先立ち、トランプ大統領は一線を画さなければならない。中国共産党によるアメリカの最先端AI技術の取得を阻止することは、交渉の余地のない原則だと明確にする必要がある」と述べた。

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