大紀元評論・謝田

評論:トランプ氏の利益相反 どう解決するか(1)

2016/12/22 10:00

就任前から、その言動で世界から注目を集めるドナルド・トランプ次期米大統領。国内大手企業の工場の海外移転計画を説得して国内にとどめるなど、すでに経済政策を積極的に進めていることに、米国民はうれしく思っているだろう。いっぽうで、実業家の基盤を持つトランプ氏が政権運営する上で、今後大きなトラブルになりかねない「利益相反」の問題が指摘されている。これについて、米サウスカロライナ大学エイキン校の謝田教授が詳しく解説する。


トランプ政権 直面する大きな問題は「利益相反」

 政治経験のない人物が大統領になることは、米国史上はじめてのことだ。ドナルド・トランプ次期大統領は就任前から、言動が米国を含む全世界の人々から注目を浴びている。このため、離任間近のオバマ大統領は、目立たなくなってしまった。

 いっぽう、米国民は、ホワイトハウスに入居していないトランプ氏が、オバマ大統領の目の下ですでに自らの経済政策を始めたことをうれしく思っている。トランプ次期政権は米エア・コンディショナー製造大手「キヤリア」を説得し、同社はメキシコへの工場移設をやめ、インディアナ州に留まることにした。同州に1100の雇用機会を保つことができた。

 これは、キヤリアの親会社であるユナイテッド・テクノロジーズにも関係していた。現在、ユナイテッド・テクノロジーズの平均年間売り上げである560億ドルのうちの1割は、米国政府と軍当局からの注文だ。なかにはF-35ステルス戦闘機のエンジンが含まれる。トランプ次期政権がキヤリアの工場移転を回避させたことについて、一部の人は、今後工場を国内に留めるために米国企業が政府に対して、より手厚い減税措置をとる前例となったと考えている。

 しかし、トランプ氏が直面するより大きな問題は、実業家の基盤を持つ彼が大統領職に就くという利益相反(Conflict of Interest、COI)の問題だ。グーグルで「トランプ、利益相反」で検索すると、1200万以上の検索結果が得ることができる。就任前のトランプ氏には、すでに潜在的な利益相反が生じている。

利益相反:個人または組織が、その取得する利益や利害が、職務上の任務を果たすことで生じる責任と衝突を指す。

 政府権力と個人利益に関して、利益相反問題の本質は、トランプ氏の「利益」または「権益」にある。それらが、政府や国民の利益と対立し衝突することにある。トランプ氏が政府官員で特定の権力を持っているため、この権力を行使する時、自身の権益が政府(国民)の利益と対立するという問題だ。

米ニューヨークのトランプ・タワーで12月14日、技術系企業SEOと会議するドナルド・トランプ氏(TIMOTHY A. CLARY/AFP/Getty Images)

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