大紀元評論員・謝田

米トランプ政権下の米中貿易 中国資本流出は拡大へ

2017年03月05日 11時00分

 2016年、中国の資金流出規模は7250億ドル(約82兆6500億円)に達し、15年と比べて500億ドル(約5兆7000億円)増加した。国際金融協会(IIF)は17年に、中国の資金流出がさらに拡大すると予測する。

 米国サウスカロライナ大学エイキン校ビジネススクールの謝田教授はこのほど、米国トランプ政権の保護貿易主義の下では、今後中国の資金流出が拡大していくと指摘した。国内要因としては、中国のビジネス環境の悪化と経済成長の鈍化、債務危機、不動産バブル、生産能力過剰の問題がある。さらに、企業経営者や投資家の中国共産党政権への不信感が高まり、汚職官僚も海外へ逃亡するため、資金流出は続くという。

 「中国の外貨準備高は、資金流出が原因で過去1年間で1兆ドル(約114兆円)減り、現在3兆ドル(約342兆円)を下回っている。仮に現在、中国の対米貿易黒字の額が大きくないとすれば、トランプ氏の貿易政策では、中国の資本流出のペースは一段と速くなり、外貨準備高もさらに激減するだろう」と謝教授は語る。

 一部の専門家の「米中貿易戦争はすでに始まった」との認識に関して、謝教授は「米中で真の貿易戦争はないだろう。なぜなら、貿易戦争が始まったら、中国共産党政権はすぐさま負けてしまうからだ。中国の貿易は米国市場に強く依存している、だからこそ中国当局は毎年3000億(約34兆2000億円)~4000億ドル(約45兆6000億円)の貿易黒字を享受することができた。中国当局は、米国に対抗できる資本の基盤もなければ、戦う策略も持っていない。米国と貿易戦争をすれば、中国経済は崩壊するしかない。一方で、米国は中国当局と戦っていく資本もマーケットも持っているのだ」と述べた。

 米トランプ大統領によって不公平貿易は是正される

 トランプ大統領がこれまで中国商品に対して45%の関税をかけると発言したことに関して、「トランプ氏は勤勉なビジネスマンだ。その発言で、とりあえず中国当局に暗示したことになる。まさしく、孫子が言う「不戦而屈人之兵」(戦わずして人の兵を屈する)だ。トランプ氏は国家通商会議を設立し、通商代表や商務省長官の人事も決定している。今後、氏は中国に対して非常に強硬な交渉を行っていくだろう。これによって、中国当局は米国商品の輸入規制を緩和せざるを得ず、より多くの米国商品が中国市場に入るだろう」と謝教授は語る。

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