米中関係

「友情」築こうとする中国、トランプ氏の娘夫婦に専門家「警戒を」

2017年08月10日 13時25分

 米トランプ政権は最近、対中姿勢を硬化させている。いっぽうで、大統領に直接進言できる娘のイバンカ大統領補佐官とその夫のクシュナー上級顧問は、年内に中国訪問を予定していると報じられている。中国問題に詳しい専門家によると、中国共産党による外交手法は、個人的な「友情」関係を築き、中国に不都合な発言を米連邦議会に持ち上げない人物を操作することだとし、2人が中国側の手法に注意するよう、警告している。

 米中関係に詳しいベテランジャーナリストのジェームス・マン氏は最近、米メディア「デイリー・ビースト」の寄稿文で、「トランプ政権発足から半年以上が過ぎたが、また、東アジア担当の国務次官補の席に誰も就任していない」と指摘。これは、日韓などアジアの米同盟国と対中政策で重責を担うポジションとなる。

 マン氏は、この担当は、年内に招待を受けて中国を訪問するトランプ大統領の娘夫妻になる可能性があるという。

 中国による米国政府の招待客は、中国側の意図を反映させる人物に限定してきた。中国共産党政権にとって、好ましくない話題、例えば人権侵害、貿易摩擦、軍事行動などが、米連邦議会の議題に上らないように働いてくれる人物を望んでいる。

 マン氏は、イバンカ氏とクシュナー氏が、中国研究に詳しいリチャード・ソロモン元外交官が編集した『中国人の交渉術』を参考とするよう、マン氏は期待している。

 同書によると、「中国の交渉の最大の特徴は、外国の関係者と個人的な関係を築き、操作しようとする点だ」「中国人は法的に基づく交渉を信じない。交渉相手のなかで、特に情の強い人物に『友情』関係を重んじるような義務感を与える」「中国は交渉目標を達成するために、相手の責任感、罪悪感、良心を操作しようとする」。

中国の「アメ」に警戒強めるトランプ大統領

 トランプ大統領の信用を失墜させた中国政府は「友好」を示し、歩み寄りをみせている。トランプ氏が大統領に就任してからの約3カ月間、これまでに難航していたファミリー企業の商標権登録39件を、たて続けに許可した。

 しかし、大統領は警戒を強めている。今年3月、中国最高指導部に近い同国の大手保険会社・安邦集団がクシュナー氏の企業に40億ドルの投資をもちかけたが、中止となった。

 大統領は米中の貿易摩擦問題や北朝鮮対応にしびれを切らしている。7月末、ツイッターで「中国に非常に失望した」とつぶやいた。

(翻訳編集・佐渡道世)

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