プロパガンダ

ミッキーマウスも中共仕様に?共産党の「紅色観光」

2017年11月04日 07時00分

 北京の頤和園(いわえん)は、世界遺産にも登録されている清王朝時代の庭園だ。近くの昆明湖からは、画のように洗練された美しい設計を望むことができる。しかし、歴史遺産に不釣り合いな、五星紅旗をたなびかせる中国共産党宣伝事務所が、このたび園内に設立される。

 中国のニュースポータルサイト新浪は10月30日、頤和園に「党の精神を伝える党代表事務所を設立する」との国家観光局の発表を報じた。李金早・国家観光局長は最近の会議で、党のイデオロギーを拡散させることの重要性を強調した。

 観光局は最近、共産党の歴史上、ゆかりの地をめぐる「紅色観光」を国内外に推し進めている。 ツアーの例は、人民解放軍が徒歩で1万2500キロを移動した「長征」軌跡をたどるものや、日中戦争の拠点訪問、建党に係わった人物の出生地めぐりなどだ。2005年、観光局は紅色観光の指定景勝地100選を発表し、観光スポットとして推奨した。 

 財政部(省)は2016年、総額15億4700万元(約266億円)を調達し、全国の「革命聖地観光」の発展を牽引すると発表した。

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 その歴史は12世紀までさかのぼる頤和園も、この共産党の「革命聖地」スポットに置き換えられている。1949年に、中央党校が設置され、その後も毛沢東の4番目の妻・江青などが園内の聴鸝館に住んだ。1953年以降、頤和園は一般公開され、観光地として利用されている。 

 頤和園を案内するガイドは、中国国内メディア・法制晩報の取材に対して、観光地で党の宣伝を行う熱意を語った。「代表事務所を通じて、私たちの党の政策と精神を促進する」。

 北京日報は7月、旅行情報サイト・途牛旅遊網のデータを引用して報じた。それによると2016年、中国各地における革命聖地観光地を訪れた観光客総数は、前年比11.7%増の11億4700万人、観光総収入は同17.2%増の3060億9000万元(約5兆円)にそれぞれ達したという。 

ミッキーマウスも党の洗脳うける?

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