THE EPOCH TIMES

中国、保険大手・安邦を公的管理 「紅いファミリー」への締め付けか

2018年03月01日 14時05分

 中国当局は24日、金融大手の安邦保険集団(以下、安邦)を今後1年間当局の管理下に置くと発表した。また、当局は同社の呉小暉会長について、「詐欺」と「業務上の横領」などの経済犯罪の疑いで起訴した。呉会長は昨年6月に当局に身柄拘束された。

 呉小暉氏と言えば、中国の最高実力者だった鄧小平(故人)の孫娘と結婚し、「紅色駙馬(皇女の夫)」と呼ばれる金融界の実力者。

 専門家は、呉小暉氏をヤリ玉にあげたのは、中国共産党元老や高級幹部とその親族、特に江沢民ファミリーへの見せしめだとの見方をしている。最近、積極的に海外企業を買収してきた安邦などの大企業に対して、習近平当局はすでに、資本流出や金融リスクの点から取り締まりを実施している。

権力との癒着で拡大する安邦

 安邦は2004年に5億元(約85億円)の資本金で設立された。同社には先端技術や特許などが全くないまま、過去10数年間において、資本金が約2兆元(約34兆円)規模まで膨らみ、保険帝国に変貌した。中国の一党独裁のもとでは、当局からの力強いバックアップがなければ、民間企業が飛躍的な成功を収めることは難しいとされる。安邦は権力との癒着で勢力拡大に成功した典型的な例である。

 王岐山・前党中央規律検査委員会書記に近い国内メディア、「財新網」が過去数年間安邦集団について複数回、報道していた。

 「財新網」が昨年4月末、安邦がいかに財閥まで成長したかとのスクープ記事を掲載した。同報道によると、同社は2004年に設立して以降、7回の増資を行った。特に14年の2回で、総規模499億元(約8483億円)の資金が新たに投入されたのち、安邦の資本金が「驚き」の619億元(約1兆523億円)に膨れ上がった。国内保険業において、資本金最多の企業となった。

 しかし、「財新網」によると、複数回の増資によって、安邦に出資した法人株主(企業)構成が非常に複雑になった。これらの企業の主要株主を精査した結果、その多くは呉小暉氏の親族だという。「財新網」が、安邦の増資の本質は「資金を右のポケットから左のポケットに移動しただけだ」とし、不正があったと指摘した。

 また、大紀元時事評論員の周暁輝氏によると、中国国営の自動車大手上海汽車集団と石油大手の中国石油化工股份有限公司(シノペック)は過去、安邦に出資したことがある。国内保険業を監督する当局、保険監督管理委員会(保監会、CIRC)も政策上、安邦の事業拡大に支援を行った。

江沢民一族と深いつながりも

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