THE EPOCH TIMES
ファーウェイ光通信網

「アフリカは第二の中国、中南米は第三の中国に」紅いカネに懸念強まる

2018年03月03日 13時00分

チリ政府は2月28日、6.5億米ドルを投じて、中国企業・ファーウェイ(華為技術・HUAWEI)に共同委託している2万キロ以上もの光ファイバー通信網プロジェクトの着工を正式に発表した。この通信網が敷かれるチリ南部は、南極へのハブ港でもあり、英米の科学研究所や軍事施設も点在する。専門家は、中国資本のインフラ構築は、ラテンアメリカのみならず米国の安全保障と戦略的利益を脅かす恐れがあると指摘している。

「Fiber Optic Project」と名付けられたチリ南部の光ケーブル建設計画は、チリとアルゼンチンを含むパタゴニア地域に、光ケーブルを海底1ルート、地上2ルートで、計2万キロ以上敷く大規模な計画だ。

海底ルートを請け負うのは、現地通信大手コミュニケーション・ルーラル・テレフォニー(CRT)と、2017年秋までに入札に成功した、中国企業・華為技術(HUAWEI、ファーウェイ)傘下のファーウェイ・マリン(華為海洋)。

交通通信大臣パオラ・タピア・サラス(Paola Tapia Salas)氏は現地メディアDiario Financieroのインタビューに対して「長らく環境整備に乏しかった南部にとって経済的、観光的、貿易の向上には、光ケーブル網電気通信を十分に強化することが必要」と述べた。工事期間は約26カ月と付け加えた。

現地メディアFayerWayerによると、海底3D地図を作成するため、ファーウェイ・マリンの管理する海底調査船を運航させる。ファーウェイ・マリンは声明で、同社の海底探査船には地質学者、エンジニア、CAD設計者など、専門家と科学者のチームが乗り合わせているとした。GPS、エコーサウンダー、地下深度計、地震反射システム、ソナーなど、船内には海底と地質を地図化する各種機器を備えているとアピールしている。

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いっぽう、南極に近いチリ南部の中国資本インフラ計画は、欧米の安全保障上の懸念があると指摘されている。南部都市プンタ・アレナス(Punta Arenas)は、南極地域の海運ハブ港があり、また米国と英国の科学研究と軍事施設が置かれている地区だ。

ファーウェイの現地法人がこのアレナスで、土地利用契約を行っていると、ラテンアメリカの政経情勢を調べるシンクタンク・安全自由社会センタ―(Center for a Secure Free Society)が2月に発表した調査報告で指摘した。

米下院外交事務委員会アジア太平洋担当代表テッド・ヨーホー(Ted Yoho)氏は2月27日、ラテンアメリカにおける中国の影響力を議論する会議のなかで「米国のパートナーとの利益関係に影響をもたらしたとの例は数えきれない」と述べた。

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