THE EPOCH TIMES

中国のネットでロシア批判文章、露政府系メディアが異例の報道

2018年07月05日 16時39分

中国版Twitter「微博」などのSNS上ではこのほど、中ロ関係とプーチン大統領を猛烈に批判する記事が投稿された。記事では、ロシアが「遅れた技術で中国国民に損害をもたらす」との見方が示された。一方、ロシア政府系メディアが同記事について報道し、同国世論から注目された。米ボイス・オフ・アメリカ(VOA)が6月30日報道した。

ロシア技術に不信感

プーチン大統領が6月上旬に訪中した後、ロシア側は中国との間で、江蘇省にある田湾原子力発電所の7、8号機と、遼寧省の徐大堡原子力発電所の3、4号機の建設契約を結ぶことに成功した。

徐大堡原子力発電所の稼働中の1、2号機は、米原子炉メーカー大手のウェスチングハウス(WH)の技術が採用されていた。中国国内では、米中貿易摩擦の激化で、米国技術の代わりに、ロシア企業が3、4号機の設置を担うことに注目が集まった。

中国のSNS上では6月11日以降、『ロシアの遅れた技術で中国国民にひどい損害を与えるな』とのタイトルを付けられた評論記事が広くシェアされた。

ペンネーム「猫爪」が作成したこの記事では、中国の原発建設に米国技術の代わりにロシアの技術を採用したことに「驚いた」と示された。1986年に旧ソ連で発生したチェルノブイリ原発事故がもたらした危害などを挙げ、ロシアの技術は「危険だ」と主張。また、世界500強企業にランクインしているロシア企業は、石油と金融分野に集中し、製造業は見当たらないとした。

また同記事では、ロシアがインドに売却した戦闘機が「よく墜落する」などと指摘し、ロシアの軍事技術にも強い懸念を示した。現在国際情勢において、「(中国当局が)ロシアとより友好な関係を構築し、いわゆる同盟関係を結ぼうとしている。しかし、中国国民を実験用マウスにするな」と批判した。

同時に、中国当局は数年前から、ロシアとの間で長期の原油供給契約を締結している。記事は、ロシア側が提供した原油の価格は米国と比べて高く、「プーチン政権は、中国への原油供給でぼろ儲(もう)けしたカネで維持されている」と強い不満を示した。

ロシア政府系メディアが転載

VOAの報道によると、ロシア政府系メディア「スプートニク」電子版が、この批判記事をロシア語に翻訳し掲載した。

スプートニクは、ロシア政府から出資を受ける対外プロパガンダメディア「ロシアの今日」の傘下報道機関だ。

この報道に対して、ロシア人ネットユーザーが、「中国人にどのように見られているのか、分かる」と冷静に受け止めている。

ロシア著名ブロガーのルスタム・アダガモフ氏はVOAに対して、中国人ネットユーザーの記事が「ロシア技術をひどくけなしたことに衝撃を受けた」と話した。しかし、「最も驚かせられたのは、プーチン政権のプロパガンダ工作を担当する国営通信社が、これを転載したことだ」とした。

「ロシアの今日」のトップを務めるドミトリー・キセリョフ氏はこれまで複数回訪中したことがある。「ロシアの今日」などは、中国政府系メディアとの交流を頻繁に行っているという。

中露間の領土問題

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