国際エネルギー機関発表:中国、2009年世界で最も深刻な大気汚染国

2006年11月20日 08時50分
 【大紀元日本11月20日】パリに本部をおく国際エネルギー機関(IEA)は最新報告で、中国はこれから先2-3年の内に、米国を追い越し世界で最も深刻な大気汚染国になると発表した。評論家たちは、この報告は中国政府にとって大きな衝撃であり、中国が環境問題を更に強化する決心をするようになるとみている。

 VOA放送によると、IEAの報告では、地球温暖化防止のための京都議定書があっても、過去十数年間における二酸化炭素、メタン等の排出量は大幅に増加したとし、中国は2009年には世界でもっとも深刻な大気汚染国家になると警告した。これは以前の予測を10年近く前倒ししたという。

 *中国にとっては驚愕な指摘

 香港時事評論家・何亮亮氏は「ここ20数年間、中国は高度経済成長をなし、エネルギー消費も著しくなっているが、国民経済成長よりエネルギー消費は遥かに超えている」と指摘した。何氏は、中国の経済は粗放型の経済であるとし、エネルギーを利用する際の環境保護対策は不十分であるとの見解を示し、IEAの報告発表は中国に注意を与えるために役立っているとの考えを示した。中国政府は現在、協調のとれた社会作りを強調しており、経済領域において論じる場合、グリーンGDP及び継続発展可能性を強調すべきであるとし、単純に経済の高度成長を追及することではないとの見解を示した。

 *中国、京都議定書に左右されない

 中国国内で消費される主なエネルギーは石炭と石油であり、また、火力発電技術の遅れや設備の老朽により深刻な汚染をもたらしている。しかし、発展途上国の中国は京都議定書で制定された地球温暖化の原因である各種気体排出量の制約に左右されないという。今後の25年間、中国とインドを含め、発展途上国が世界における二酸化炭素排出量増加の主要出所になるであろう。

 アナリストらは、中国は過去20数年間における経済成長の代償として環境を犠牲しているとし、近年政府当局は環境保護を議題にまで上げ、民衆の意識も高まったが、地方保護主義及び地方高官らが業績を追求するために、環境保護を無視し、汚染度の高い工業の推進を行っている現象は中国ではどこでも起きていると指摘した。

 何亮亮氏は、「中国の面積が広すぎて、多くのことは北京当局も管理できない。一部の地方政府は環境破壊の代償で経済を発展させ、そこにいる住民は環境汚染の被害者になっても、その反面、住民の収入も増加していることは事実である。体制の問題で、中国の民衆は公共事業に参与できる保証はないし、人民大会及びメディアも有効な手立てがないことから、この面において大きく改善する余地がある」と強調した。

 *中国高官:民衆の生活を維持できない

 IEAによると、中国は大気汚染のためにもたらした損失は、国内総生産値の3%~8%にも上る。統計数字によると、2003年世界に於ける燃料燃焼のために排出した二酸化炭素は249億8千万トンであり、米国はその中の57億2千万トンを占め、中国は37億2千万トンを占めているという。

  中国国家発展改革委員会で気候変化の担当者・高廠生氏は、中国は地球温暖化の原因である、各種気体の排出量の削減に対して協力する意向があるが、現実には、二酸化炭素の排出による生産活動は、全国人民の生活をまかなうのにまだ不足していることを明らかにした。実際、中国における二酸化炭素等排出量の削減状況は、先進国からの資金援助及び技術譲渡に左右されるとみられる。

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