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北京五輪の安全確保のため、四大軍区の総力挙げ、任務を与えられた人民解放軍(Getty Images)

中国:四大軍区の総力挙げ、五輪安全確保の任務

 【大紀元日本5月5日】中国・人民解放軍機関紙「解放軍報」(4月30日発行)によると、中国政府は、北京五輪の安全を確保するため、北京五輪安全保障活動協調グループを通じて、中国の四大軍区に及ぶ軍事力を召集、人民解放軍に7項目に渡る任務を与えた。

 北京五輪安全保障活動協調グループは、昨年11月に成立した国家級行政組織。軍隊工作部の田義祥部長が『解放軍報』の取材で明らかにした内容によると、中国政府が人民解放軍に与えた北京五輪期間中の任務は、①北京市内及び市外にある競技区域の上空安全の保障②臨海競技区域の海上安全の保障③核兵器及び生物化学兵器テロ攻撃に対応し、公安部門に協力して爆弾などのテロ事件を処置すること④情報提供⑤救助救援活動、医療救援活動をし、ヘリコプターによる運送などを配置すること⑥国境及び海岸地域の安定を保ち、北京五輪期間中に国境地帯の管理を強化すること⑦北京五輪安全保障活動強調チームの与える他の任務の遂行。軍事力は、瀋陽、北京、済南、南京など四大軍区から召集するという。

 田部長は、五輪安全保障活動強調グループによる統率及び手配の下で、解放軍による五輪期間中の安全保障準備活動は現在、計画通り、着実かつ有効に進んでいると話した。田氏によると、解放軍各級部署における五輪安全保障指揮機構の設立、各項目の安全保障方案計画を立て公安及び武装警察部門の方案計画とのつながりの実現、軍の情報システムは国家五輪安全保障情報保障システムに取り入れられて軍地情報共有システムの設立をすでに終えたという。

 同氏によると、軍は五輪安全保障に関する訓練や演習などを行い、「好運北京」(*)などのイベントに参加し、現有の指揮体制及び指揮手段を通じて、軍地指揮機構間の通信力の向上を実現し、軍の兵站及び装備部門は早くも各部隊に五輪安全保障専用装備器具を配備したという。さらに、アテネオリンピック及びシドニーオリンピックの安全保障活動の経験に学び、一部の専門的な問題について、各国関連機関と一歩進んで交流し議論していく。

 中国政情に詳しい専門家の分析によると、近年、国家危機に対応する軍隊がテロ防止の大義名分で中国の政治に介入する活動が日増しに増加、軍人が政治に参与する権限を多く持っている。これは中国の軍事政権化に走る信号であり、胡温政権にとっては、局面を抑えられなくなる危機が迫っている。

 一方、今年3月に起きたラサ弾圧事件後、ラサおよび周辺の主要都市は、軍事による統制はすでに確立されている。チベットでの武力弾圧が、今回の五輪開催に向けての軍隊による全面な治安維持を実施、反政府勢力の弾圧強化への伏線である見方も伺える。1989年天安門大虐殺事件のように、当局にテロリストと名づけられた反共産党体制の国民に向けられる銃口は、再び火を噴く可能性が懸念される。

 (*)「好運北京」とは、2007から2008年において、北京五輪期間中に使用される予定の主な競技施設で行われるスポーツイベント。国際オリンピック委員会の要求及び中国政府の承諾によると、北京五輪が開催する前に、競技施設、技術システム、計画方案、運行規範及び安全保障などを試験し検査しなければならないため、オリンピック大会で使用される予定の主な競技施設でスポーツイベントを行わなければならない。

 
(翻訳・張哲、編集・藤川)

 (08/05/05 11:06)  





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