安芸高田市の石丸市長 不出馬表明も「政治家はしばらく続ける」 都知事選に含み

2024/05/10
更新: 2024/05/10

安芸高田市石丸伸二市長は、次期市長選挙への不出馬を表明した。任期満了に伴う市長選は今年7月に予定されている。いっぽう「これから先も政治家はしばらく続ける」とも語った。

石丸氏は10日の記者会見で、市長職を続ける意欲はあるものの、詳細を控えつつ「他に優先すべきことがある」として、次期選挙には出馬しない決断をしたと説明した。

4月の衆院補選のネット開票特番に出演した際、東京都知事選への出馬への期待がネット視聴者から寄せられると「検討を加速する」と含みを残した。このことから、一部では知事選出馬を視野に入れているとも報じられている。

石丸氏は市議会や定例記者会見において、議員や記者に対して歯に衣着せぬ物言いで注目を集めてきた。市のユーチューブ(YouTube)公式登録者は市の人口2万6千人よりも多い25万人の登録者がいる。

この日の会見でも、問題発言のあった市議をめぐり「なぜ報じなかったのか」「報じるべき価値のある事案だったと認識しているか」などと各社の記者に詰問。メディアが問題を可視化しなければ、議員の不正が見逃されてしまうと訴え、各社に改めて取材と報道を求めた。

市長就任後の4年間で、石丸氏は市政の様々な課題に取り組んできた。事務事業の見直しや補助金・指定管理料の削減、小中学校の給食費無償化を実現させた。こうした取り組みにより、新たな財源を生み出し、未来への投資につなげることができたと石丸氏は実績を語った。

7月に行われる次期市長選へは無所属の新人、元郵便局長の藤本悦志氏が出馬を表明している。今後の安芸高田市の動向や、石丸氏の去就が注目される。

日本の安全保障、外交、中国の浸透工作について執筆しています。共著書に『中国臓器移植の真実』(集広舎)。
関連特集: 都政・地方