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浮遊するゴミを処理=広州珠江口で(GOH CHAI HIN/AFP/Getty Images)

汚水垂れ流し、海洋生物が絶滅の危機=中国広東省

 【大紀元日本9月8日】中国広東省で先ごろ発表されたある報告によると、広東省では昨年69億トンの汚水を海に排水しており、大亜湾などの生態環境が悪化しているという。沿岸海域には中度あるいは深刻な汚染が現れ、赤潮の増加のほか、イルカなどの生物たちにも影響を及ぼしており、イセエビやイシモチなどの海産物がますますその数を減らし絶滅の危機に直面しているという。

 この報告は広東省の海洋漁業局が5日に公布した『2007年広東省海洋環境質量公報』に記されており、主な汚染海域は珠江口、汕頭沿岸や湛江港など。工業廃水を海に排出しているのは主に発電所や皮製品、化学製品、造紙工場などで、これらの工業廃水と生活排水が広東省沿岸水域の5分の1を汚染しているという。

 中でも珠江口は汚染が最も深刻な海域で、人口密集や経済発展の受け、毎年少なくとも200万トンの汚水が珠江口から海に流れ込み、カドミウムによる汚染がひどく、生態系統の主要な能力はすでに深刻なレベルまで退化し失われたため短期間での回復は望めず、水中生物への影響も深刻だ。大亜湾も楽観できる状況ではなく、赤潮がたびたび発生し、漁業資源は深刻に衰退している。フウセイやキグチ等の魚類やイセエビは絶滅の危機に瀕し、石斑(ハタの仲間)やアワビも少なくなってきているという。

 同報告では広東省沿岸海域9300平方キロメートルの面積で様々なレベルの汚染が確認されたと指摘している。広東省沿岸海域の総面積における汚染面積は、最も深刻な地区である珠江口が7・1%、中度から軽度の汚染と中度から重度の汚染海域はそれぞれ総面積の4・2%と7・2%。汚染の主要分布海域は、珠江口、汕頭沿岸や湛江港など大・中都市の沿岸海域で、海水中に含まれる主な汚染物質は無機窒素、活性リン酸塩と石油類。

 広東省環境保護局のデータによると、広東省が昨年一年で海に流した汚水は69億トン。検査した101ヶ所の近海汚染地点中、50%の汚染物質が基準値を超えていた。2006年の75%に比べ低下したものの、化学的酸素要求量(CODcr)、リン酸塩やアンモニア窒素などの主要汚染物質は基準値を超えたままで、中でも中陽江市、汕頭市、茂名市の基準超過率は広東省でトップ3となっているという。

 この報告の最後では工業各方面にまたがる協力による海洋生態系統の改善を呼び掛けている。

 
(翻訳編集・坂本)


 (08/09/08 05:51)  





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