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北京のネットカフェ(Getty Images)

検閲ソフト「グリーンダム」の搭載義務化、見送りへ=中国

 【大紀元日本8月15日】中国工信部(工業・情報化部)は13日、出荷前のパソコン(PC)すべてに対する、検閲ソフト「グリーンダム」搭載義務付けを見送る方針を発表した。しかし、学校およびインターネットカフェのパソコンには予定通りインストールが開始されている。

 工信部部長の李毅中氏は13日の記者会見で、「グリーンダム」は未成年者の健全な成長に悪い影響を及ぼすポルノなどの有害サイトを取り除き、社会への危害を軽減・減少する目的であると弁明。すでに「グリーンダム」を利用する学校施設やインターネットカフェから前向きに受け入れられたという。「だが国内外では別の見解があった」と李部長は、欧米各国企業から同件について問い合わせを受けたことを明らかにした。

 検閲ソフトのPCへの搭載義務付けを7月1日から実施するとの発表があったのは6月。その後、国内外の専門家やネット利用者が「グリーンダム」を試用した結果、「グリーンダム」は有害な情報を有効に遮ることはできず、かえって民主自由の価値観を提唱するサイトや正規のサイトを遮断することが判明した。また、「グリーンダム」は外国の技術を盗用したとの指摘もあり、1週間で解読されるなどセキュリティにも問題があると、厳しい批判を受けた。

 国内外のメーカーやネット利用者から強く反発された結果、工信部がやむを得ず「グリーンダム」の搭載は「強制しない」と発表した。

 今回の検閲ソフト搭載義務化に対して、北京の謝燕益弁護士は約2週間前に、公民の自由通信を侵害し、責務を果たさずに職権を濫用し、国家政権を転覆させようとしているとして、工信部部長の李毅中氏を訴え、訴状を裁判所に提出している。謝弁護士は、「当局の目的は決して単純ではない。狙いは誰にでも明白」と語る。

 一方、かつて他の有識者と連名で中国中央テレビ局を非難する書簡に関与した作家の冉雲飛氏は、「グリーンダム」は青少年を守ることを名目に、一般人の自由な情報入手を制御し、言論の自由を妨害していると指摘した。

(翻訳編集・余靜)

 (09/08/15 00:36)  





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