三中全会は「地下政党の秘密会議」か、既得権益が抵抗「邪魔者が取り除かれた」との投稿も

2013年11月11日 15時00分
【大紀元日本11月11日】中国の国家運営の重要方針を決める共産党の重要会議「三中全会」は9~12日まで開かれている。会期前、政府メディアは「前例のない改革を行う」「全面的な改革深化」などと喧伝していたため、世界中、詳細の発表に注目していた。しかし、会議はすでに始まっているのに、内容がまったく報じられていない。

 同じく詳細が報じられていないのは6日に山西太原市の共産党本部前で起きた連続爆発事件。警察当局は8日、地元出身の41歳の男を拘束したと発表した。報道によると、同容疑者の自宅から手製の爆破装置など大量の証拠を押収し、本人も犯行を認めているという。さらに、以前窃盗の罪で懲役9年の判決を受けていたとも伝えられた。犯行動機は「社会への報復」だとされている。

 この発表を疑問視する声が市民から上がっている。その多くは犯罪動機に関するものだ。「社会への報復が動機なら、もっと人が集まる場所で爆発を起こすのが普通だ」、「共産党本部前での犯行だから、社会ではなく、報復の矛先は政府に向けているとの解釈が自然だ」などなど。香港にある中国人権民主運動情報センターは容疑者が判決を不当として陳情を繰り返していたと伝えた。しかし、米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は容疑者と同じ地区に在住する陳情者を取材し、「この地区に在住している陳情者なら知っているはずだが、この人物を知らない」との証言を得た。

 中国当局は8日の発表を最後に新たな発表を出していない。容疑者の人物像や動機、そして死亡者の詳細など多くの謎が残る事件となった。 

 一方、迅速に犯人を逮捕、詳細を発表された事件もあった。10月28日に天安門広場で起きた車突入事件で、当局は事件直後から「テロ襲撃」と断定した。東トルキスタン・イスラム運動が指示したと主張し、摘発の強化を明言した。共犯として5人のウイグル人が逮捕された。

 しかし、RFAは地元での取材を続けると、住民から一年前の同じ日にハサン容疑者が出資した建設中のモスクが当局に取り壊され、彼がその場で報復を誓った経緯を明かした。

 それでも当局は情報を精査せず、早急に「テロ」と決めつけた。大紀元傘下の雑誌「新紀元」は11月号で独自の情報源からの話として、テロと結論づけたのは傅政華公安部長だったと報じた。傅部長は江沢民一派のメンバーとして知られている。天安門前の車爆発事件がテロと位置づければ、習近平国家主席は新疆ウイグル族問題で高圧の姿勢を見せざるを得なくなるが、米国からの圧力を招くのは必至だ。習主席はこの問題で難しい舵取りを迫られる。そして、国民のテロへの嫌悪感から中国社会の対立を引き起こす狙いもあると同情報源は述べた。

 一連の情報操作の動機は現体制の改革を阻止するためだと新紀元は分析した。三中全会で国有企業の再編が行われるとも報じられた。周永康前中央政治局常務委員が石油業界のドンとして長年君臨するなど、国有企業は江沢民一派に掌握され、一派の資金源となっている。今回の三中全会は改革を推進すれば、必ず江沢民一派など既得権益集団の抵抗を招く。ミニブログで「一日の舌戦を経て、かつての邪魔者が取り除かれた」、「一日目の日程を終え、機嫌斜めになった人がいる。理由は不明」などの書き込みが投稿された。いずれも未確認情報だが、「地下政党の秘密会議」と揶揄されている今回の重要な会議は穏便に済まされそうにない。

(高遠)
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