打倒日本!鉄のカーテンの後ろにある“脱党”を気にするな

2005/04/27
更新: 2005/04/27

【日本大紀元ネット4月27日】

Morning of March 3, 2005, local citizens of Jilin City read resignations from the CCP in a busy downtown area.

彼らは本当に私たちが気付かないとでも思っていたのだろうか?

中国共産党-その体制を維持するためには何をすることも厭わず、異見を唱える人々を容赦なく踏みつける。例えば、四川省のダム建設のためには何千人もの民衆を殺すであろうし、浙江省で公害反対を訴える人々の群れに自動車で突っ込み、北京へ上訴に来た退役軍人たちの不満の声を聞く間もなく彼らを包囲して連行するような政府である。何千、何万人という人々が大都市に集結し、日本大使館を石や卵などで攻撃し、8日間で2回も激しい反日デモを繰り返すような事態を、全く把握しておらず、自分たちの意思に反していたことだ、という政府の主張を誰が信じるだろうか? 共産党が好んで使う、“暴動”にあたる言葉があるが、それを使うとわたしの品性が疑われるので使わない。

反日デモに参加した一人が、この暴動が全て警察によってお膳立てされたものであったと告白した、と先週のニューヨーク・タイムズ紙は報じている。

「警察はデモ行進の参加者たちをグループに分け、順番に石を投げさせ、“十分怒りをぶつけることができただろう”などと言い、またグループをバスで各地の大学などへ送り届けていた」。「これはある意味、本当の抗議活動でしたが、しかし政治的な目的もあったのだ」。

Mr. Sunは、インタビューで「私は単なる、一人の操り人形になったような気分です」と答えた。

Mr. Sunがこの共産社会の中国でどれだけ自由でいられるか、皆が推論するところであるが、とにかく次の週にはまた、幹部たちがせっせと働き、デモをより本物らしく見せるために、警察の人数を極力減らした。しかしなぜか、群集を止めることはできなかった。上訴人、ダム、化学薬品工場などの心配はここには全くない。そして、日本大使館は更にたくさんの卵と石を投げつけられた。

今では、この抗議活動が本物で、自然発生的に起こったと信じる人は誰もいない。少なくとも、党幹部からの承認や勧めはなかったと言う人はいないであろう。それでは、なぜ党幹部たちは、日本大使館の窓を壊すことに賛同することが公衆のためとなり、または日本政府との経済利益につながると考えたのだろうか?

共産党は、様々な原因を挙げてくるだろう。日本の教科書が第二次世界大戦での虐殺行為に触れていないとか、日本の常任理事国入りのことだとか、アメリカの台湾問題に関する政策に同調していることなどである。しかし、この理由付けには不備な点がある。

第一に、このような教科書問題は今までに何度も持ち上がっていたにも関わらず、幹部達は動かなかった。更に、この問題となっている教科書は日本全国で使われている訳ではなく、1%以下の学校で採用されているに過ぎない。中国共産党は台湾の民主進歩党や香港の民主主義運動などに対してはうまく立ち回っており、特に台湾問題は、日本ではなく台湾とのことである。安全保障理事会に関しては、中国は既にその機関の拡大を効果的に阻止しており、できるならば、インド、ブラジル、ドイツにそれを知られたくないだけである。

実際、日本が問題ではないのである。その他の問題が浮上しており、それはもっと自分の国にとって差し迫った問題である。台湾の中央通訊社は、大紀元新聞の報道を通してその問題を既に暴動の2日前に気付き、次のように報道している。

「4月3日、ニューヨークの政治コメンテーター、Lin Baohuaは、北京の中央当局は国内問題を解決するために反日感情を扇動したと伝えた。これは国内の疲弊、“中国共産党からの脱党”運動、反国家分裂法などを緩和し、民衆の注目を反日にそらせることが目的である」。

つまり、反日感情を煽るのは日本の教科書や東京とワシントンの共同声明が問題だからではない。その本当の問題は『九評共産党』(中国共産党を論ずる九つの論評)である。『九評』が巻き起こした脱党人数は、今この記事が出る頃には100万人を突破しているだろう。

中国共産党はこれ以上脱党者を増やさないようにし、同時に世界にこの動きを気付かれないようにするしかない。台湾のニュースが脱党の動きを報道してから48時間以内に日本大使館に最初の石が投げ込まれているのは偶然だろうか?

共産党政権の下では、共産党の意に沿ったデモのみが許可されるのである。参加する人たちは共産党が背後についているからできるのである。操り人形のようなデモ参加者たちは、日本大使館に向かって行進していたが、彼らを実際に操っていたものは彼らも知らない別の敵-『九評』の著者に対して向けられていたのである。

この2週間の共産党政府の対応を見ると、私は『オズの魔法使い』を思い出す。ドロシーと彼女の友人は、小さな男が実は魔法使いを動かしていることに気付いたのである。中国政府は世界に対して、“日本に反対する強い中国”を印象付けたいのであろう。国家主席である胡錦涛は、次のように述べているかのようである。“カーテンの後ろにいる者に注意をむけるな!”

D.J. マクガイア、China e-lobbyのプレジデント、『ドラゴン・イン・ザ・ダーク:中国共産党がテロとの戦いで我々の敵を幇助した経緯』の著者

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