「毛沢東:知られざる事実」欧米で話題に

2005/07/01
更新: 2005/07/01

【大紀元日本7月1日】13年前に発表され、話題となった「ワイルド・スワン」の著者・ユン・チアン(張戎)氏は歴史学者で夫のJon Halliday氏との共著、「毛沢東:知られざる事実」を発表し、再びマスコミの注目を浴びている。「ワイルド・スワン」は毛沢東政権を生き抜いた、著者を含む一家三代の女性たちの物語であり、共産党統治下の中国社会を鮮明に浮き彫りにした

ユン・チアン氏とJon Halliday氏は、「毛沢東:知られざる事実」の出版を記念し、ケント大学でサイン会を行った。彼らは会場で、毛沢東が扇動した革命運動、彼自身の臆病さと私欲で推し進めた異見を持つ人々への内部摘発・脅迫・粛清などの仕組みを、あまり中国の歴史に詳しくないヨーロッパ人たちに説明した。

チアン氏によると、毛沢東政権時代の政治運動で命を落とした中国人は、少なく見積もっても7000万人に上り、その数はスターリンとヒトラーが戦争で殺害した人数を遥かに超えるという。それにもかかわらず、中国政府は共産党政権の安定のため、現在でも毛沢東が偉大な指導者であると宣伝している、と同氏は説明した。

写真77枚を含む800ページ余りの同著書は毛沢東と蒋介石の戦いから始まり、世界中に点在する100人以上の毛沢東関係者からヒアリングした内容を元に書かれている。何かの理論を用いて毛沢東を評価するのではなく、あくまでも「知られざる毛沢東」を暴き、事実を紹介するに留まるという。

チアン氏は「ソ連では独裁者のスターリンは死後すぐに後継者から否定されたが、中国ではいまだに毛沢東を神様のように敬っている。これは中国の共産党文化自体に関係がある」と説明し、自らの著書を「それを変えるきっかけになれば」と説明した。

同著書に対するマスコミの反響の背後にはイギリスにおける中国への関心が伺える。今年3月、BBCで「中国週間」が設けられ、司会者を含むイギリス人スタッフが上海で番組を制作するという空前の「中国フィーバー」の中、中国人の英雄とされてきた毛沢東の真相を暴くことは、イギリスでも反響を呼んだのであろう。

しかし、本拠地の中国ではどのように受止められるだろうか?「ワイルド・スワン」のように売れるだろうか、それとも発売禁止となるだろうか?今後の中国政府の対応に注目したい。

(自由時報・蔡礼如)

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