温首相来日に際し、日本政府に要請=「脱中共」支援センター

2007/04/10
更新: 2007/04/10

【大紀元日本4月10日】中国共産党とその関連組織からの脱退を支援する脱党支援センター日本支部(代表・佐藤國男)と、中国で当局から厳しい監視下に置かれている人権弁護士・高智晟氏を救援する「高智晟弁護士救援委員会」(代表・高玲)は9日、中国の温家宝首相の来日に際し、①中国大陸で起きている法輪功学習者を狙った臓器狩りの停止②高智晟弁護士の軟禁を解くこと③評論「九評共産党(共産党についての九つの論評)」を読み、伝えたことで逮捕された人々の釈放を同首相に求めることを日本政府と国会議員らに要請する文書を提出した。

要請文は以下の通り。

私たちは、中国共産党からの離脱を望む中国民衆を支援する団体です。この度、中国の温家宝首相の訪日に当たり、温首相に対し次の件について言及されますよう、日本国政府に嘆願します:

一、中国大陸で起きている法輪功学習者を対象とする臓器狩りの停止

一、中国人権弁護士・高智晟氏の軟禁を解くこと

一、中国大陸で評論『九評共産党』を読み、ほかの人に紹介しただけで逮捕された人々の釈放

同3件の問題はすべて中国共産党政権下の今の中国で起きている深刻な人権問題であります。

1999年以来、中国共産党政権による法輪功に対する弾圧は、21世紀最大の人権迫害と言え、特に、法輪功学習者を狙った臓器狩りは、反人類の重大な罪であります。同件は、昨年3月に証人により告発され、更に二人のカナダ人、元アジア太平洋担当相、デービッド・キルガー氏(65)と国際人権弁護士、デービッド・マタス氏(63)により検証され、「疑いようのない事実」として、中国がこの臓器狩りを即時停止しなければ、2008年北京五輪はボイコットすべきであると世界各国政府に呼びかけています。同人権問題の深刻さと反人類の罪であることを鑑み、温家宝首相の来日の際に言及されますよう嘆願します。

また、在宅軟禁中の中国人権派弁護士・高智晟氏の解放要求を、温家宝首相に言及するよう嘆願します。高氏はかつて中国の法輪功学習者の人権問題を中国上層部に訴え、民主活動を擁護したことで昨年12月、中共政権に「国家転覆罪」の罪で有期懲役3年、執行猶予5年、政治権利剥奪1年間の刑を科せられ、後に自宅で監禁状況にされました。高氏が先日、外部との電話連絡に成功し、明らかにした過去8ヶ月の状況によると、高氏および家族が現在、100人以上の公安に監視される状況下で自宅に軟禁されています。昨年拘禁中、ひどい拷問を受け、5日連続椅子に固定され洗脳を受けたこともあったそうです。

中国は今、経済の高度成長を迎えていますが、信仰や思想、言論の自由がなく、貧富の格差が激しく、基本的な人権も保障されておらず、共産党政権と民衆の対立はすでにピークに達している現状です。 そうした現状の中、中国共産党関連組織から離脱する声明を発表した中国人はすでに2千万人を超えています。しかし、この共産党脱党ブームの引き金となった評論『九評共産党(共産党についての九つの論評)』(2004年11月に発表された大紀元時報の連載社説)を読み、中国共産党の実態を知り、その評論を人に紹介しただけで逮捕された人々が大勢います。それらの民衆の釈放要求を温家宝首相に言及するよう嘆願します。

温家宝首相の来日は、日中両国間の「戦略的互恵関係」を確立することであるとされていますが、民主社会の日本が、民衆から見放され寸前崩壊の状況に立っている中国共産党政権と「互恵関係」を結ぶことは、日本にとって極めて危険なことであるのは明らかです。真の互恵的な日中関係は、共産党政権が解体した後の民主中国としか結ぶことはできません。民主中国の到来は、日本のみならず国際社会が長年希求するものであります。

日本政府におかれましては、以上のことを鑑み、中国共産党政権下での対中関係を見直し、是非とも、温首相に対し上記3件について言及くださいますようお願い申し上げる次第です。

「脱中国共産党」支援センター日本支部

代表:佐藤國男 090-2316-0729

高智晟弁護士救援委員会日本支部

代表:高玲 090-4438-8899